「ユーロと欧州」の記事一覧

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ECBが量的緩和を終了するため、長期的にはユーロ高へと圧力

ECB(欧州中央銀行)は、量的緩和政策として行っていた資産買入を2018年6月14日の理事会で終了する方針を明らかにしました。

これを受けて、FXは、ユーロが上昇するも、金利を現在の水準に少なくとも2019年夏まで留まるとの見通しを示したことから、一気に急落。ECBの量的緩和は、景気支援とデフレ対策を目的に2015年1月22日の理事会で決定。近年の欧州経済の回復を持って、その役目を終えることになります。


イタリアのミニBOT&財政通貨【検討中】は、ユーロ離脱への布石

イタリアの五つ星運動と同盟の連立政権発足をめぐり、イタリア国債が大きく下落し(金利上昇)、FXはユーロ安に動きました。落ち着いたもののユーロ離脱のリスクはくすぶったまま。同盟が提案しているミニBOT(短期国債)によってユーロ離脱をスムーズに実行するというシナリオも公表されています。いずれ、クローズアップされそうな話題。


2018年5月の【イタリア危機】の本質には不良債権と債務の問題があり

イタリアの政治混乱は、どこまで続くのでしょうか。スペインでも内閣が揺らいでおり、夏から秋にかけて両国で総選挙が実施されて政治的な空白が生まれるリスクがあります。イタリア国債の金利上昇、FXでユーロ下落と経済的な動きを見て、五つ星運動は、大統領弾劾は取り下げる様子ですが、彼らの最終目標や覚悟次第で、予断を許しません。

そもそも、イタリアをはじめとした欧州の債務危機は、中央銀行の金融緩和策で必死に支えられていました。その間に、実体経済の回復を期待していたのですが、結局、モラルハザードが広まっただけなのかも。


イタリアのユーロ離脱が現実味を帯び、金利急騰とユーロ下落:次回総選挙はEUエリートと国民大衆の対決!

イタリア政治リスクが、非常に高まり、リスクオフの動きが激化。米ドル/円も円高に動いています。総選挙で勝った五つ星運動と同盟の選んだサボナ氏がマッタレッラ大統領に拒否されたために、ユーロ離脱リスクが高まりました。

FXでは、ユーロ/円が大きく下落。ユーロは、米ドルやスイスフランに対しても弱い。


イタリアの【五つ星運動と同盟の連立草案】に2500億ユーロの債務免除とユーロ離脱手続き策定が含まれていた!

イタリアは、2018年3月の総選挙後で決定的な勝利を得た政党がなく、連立を協議中。五つ星運動と同盟の連立草案がリークされて、イタリアはもちろんユーロに大きな影響を与える勢いを示しています。ただでさえ、足元の揺らいでいる欧州経済。

しばらく、FXは、イタリア&ユーロが主役を演じるかもしれません。

ポピュリズム&右派の政党による連立政権は、社会保障の拡大・減税という人気取り製作とECBへの債務免除・ユーロからの離脱権利などが含まれている様子。


2018年のドイツ景気はダウントレンド入りへのアラートが鳴り響く前兆か!田中理氏は、繁栄方程式の変化を指摘

世界経済の減速、なかでも欧州のドイツで景気ダウンが心配されています。FXではユーロが大きく失速したため、米ドルの上昇が顕著。

米国の景気は好調でも、内向き化しているために、新興国や欧州は、しばらく厳しい時期が続くかもしれません。

バルチック海運指数は8カ月ぶりの低さ⇒輸出や景気の指標。

楽観論は、北半球の冬が寒かったことや復活祭の時期が早まった影響を指摘。

2018年のドイツ景気はダウントレンド入りか

さて、どちらの見方が正しいのでしょうか。

第一生命研究所の田中理氏の見解を見てみましょう。

ドイツ経済の競争力に陰り

寒波やインフルエンザ・人手不足などがドイツ景気にマイナスだったとの見方が一般的。

しかし、田中理氏が説明するように、かなりの落ち込みを見せています。

◆ドイツの経済指標2017年12月と2018年4月の比較

  • 貿易収支:181億ユーロ⇒184(2月)
  • 消費者物価指数(前年比):1.7%⇒1.6%
  • GDP前年比:2.3%
  • ZEW景気指数:17.4⇒-8.2
  • IFO景況指数:117.2⇒102.1
  • 製造業PMI:63.3⇒58.1

特に、製造業PMIや景気関連の数字が落ち込んでいるのが気になります。過去の例からは、景気後退のシグナルと考えてもよいレベル。

とはいえ、このところの景気指標の継続的な落ち込みには目を見張るものがある。IFO景況感が3カ月以上連続で低下したのは、現系列が入手可能な2005年以降で過去に6回ある。このうち4回は同時期かその直後に実質国内総生産(GDP)成長率がマイナスに転落し、1回はほぼゼロ成長に減速した。田中理:ロイター

欧州の病人【ドイツ復活の理由】が崩れる?

1.シュレーダー政権の労働市場改革

2.欧州統合で域内の分業体制と5億人マーケットの確保

3.中国への接近で、新興国需要を取り込んだこと

4.貿易立国化し、グローバル経済の恩恵を受けた

この好調な理由が、はげ落ちつつあるのが、ユーロとドイツに心配なところ。

ユーロ圏は、債務危機でのダウントレンドから復活し、成長が持続。

しかし、ユーロ圏の景気拡大は5年目となり、昨年のGDP成長率は2.5%。潜在成長率が1%台前半とされる中で、出来すぎた好調ぶり。つまり、そろそろピークをつけておかしくない状況。

中国への深入りは、中国の景気悪化に影響されやすい。

トランプ政権の米貿易赤字削減=貿易戦争の標的は、中国そしてドイツ。巨大な貿易黒字を抱える両国こそが赤字削減をしなければならないというトランプ大統領の主張。ドイツは、弱いユーロの恩恵を享受して、欧州内の諸国に対する黒字も大きい。

ちなみに、鉄鋼&アルミニウムの輸入制限の適用除外は6/1まで。マクロン&メルケルの両首脳が訪米して、トランプ大統領と会談するも貿易に関しては、欧州によい話にならなかった様子。

悩むECB:景気とインフレは鈍化と認めるのはいつ?

これで、ECB理事会の運営は難しくなりました。もともと、ECBの権限はFRBよりも弱く、各国が自国の都合を押し付ける&ユーロが共通なだけで政治経済の統合が終わっていない状況。ドイツの景気ダウンを一過性と見るか欧州諸国全体のダウントレンド入りと見るかドラギECB総裁の悩みは増える一方。

◆コンスタンシオECB副総裁 5月4日
「インフレの低迷で、刺激策縮小の慎重姿勢は必要」
「大規模なバランスシートの維持は、幾つかの利点がある」
「金融政策は、従来型のアプローチに戻ることで有効性を保てない」

◆プラートECB理事 5月7日
「ユーロ圏の経済指標やや緩やかになりつつある部分あるが、依然として堅調で広範な拡大が見られる」
「総じてみれば相応な緩和が依然として必要」

◆スメッツ・ベルギー中銀総裁 5月7日
「夏過ぎにも、刺激策を終了することが望ましい」
「7/26の理事会後、債券購入プログラムの段階的な解除を恐らく宣言するだろう」

外為どっとコムのFXブログからECBの要人発言を確認してみました。その姿勢はまちまち。

欧州経済は、景気悪化すれば、またもや南欧州を中心にユーロからの離脱やECBの権限批判=民主主義の定義といった問題が出てきます。

2018年の世界経済は、米国の好調と米ドル高に対して新興国&欧州の景気悪化がテーマになってきました。ドイツの景気ダウンが本物か確認を怠らないようにしなければ。


【ユーロ圏経済は足元弱しも先行強し】とECBのドラギ総裁は、2018年4月理事会で語る

景気減速が出てきたECBは、2018年4月26日の理事会で、予想通りに政策金利を据え置き、資産買入れ政策も予定通りに終了していくことを明らかにしました。FX関係者の間では、9月まで継続される資産購入プログラムを12月頃まで延長するのではないかという話もありました。

そのため、ユーロ/ドルでユーロは下落トレンドを継続。


グローバル経済の政治的なトリレンマ:ユーロという実験で通貨同盟の困難さが判明

ユーロの実験を通して、通貨同盟=巨大な中央集権組織のむずかしさが浮き彫りになりました。ハーバード大学のダニ・ロドリック氏は、グローバル経済の政治的トリレンマとして、この現象を解説。

イングランド銀行元総裁のマーヴィン・キング氏もユーロ及び通貨同盟のミライを悲観的に見ています。だからこそ、イギリスは、ユーロに参加せず、最終的にブレグジットでEUからの離脱を選んだのでしょう。となると、いずれ、ユーロの崩壊をFX・外貨預金トレーダーは、覚悟しておかないといけません。

通貨同盟は、中央集権のエリートと国家及び民主主義の対立を呼ぶ

欧州政治は、極右と極左が勢力を拡大し、主流派であった中道右派・左派が苦戦。

最もFXに影響を与えたフランス大統領選挙では、EU残留派のマクロン候補が勝利したものの、ルペン候補優勢の時もあり、ユーロ崩壊が現実味を帯びた程。

現在、ユーロの通貨同盟は、EUという巨大な官僚組織の元で中央集権化したエリートと南欧州諸国を中心に国家主権と民主主義を侵害されることを恐れる民衆との衝突という事態に至っています。幸い、2016年からの経済回復のおかげで、問題はやや落ち着きを見せているものの、地下でマグマはふつふつと煮えたぎっている状態。

2015年には、ECをはじめとした中央機関が、財政同盟を求める報告書を出し、ユーロ圏全体の財務大臣を置くという考えを示しました。これは、EU圏内の国家主権を弱めて、中央機関に力を移すことになる動き。ユーロを維持し、守るためには必要な措置ですが、欧州の民たちの多くはこれを望んでいません。

以前に、単一通貨ユーロの問題点でも書きましたが、ドイツと他国の経済格差や失業率を埋めるための方法として、考えられているのが労働力の移動。失業率の高い国から低い国への職を求めての移動。これは、幼い頃から欧州中を飛び回るエリートならば、何の問題もなし。しかし、幼い頃からその土地とたまに観光で行く位の民衆を一緒にしてはいけません。

スペイン・ギリシャ等で、いくら失業率が高くなっても、ドイツなどに移住する人間は少数でした。

オトマール・イッシングの言によると、政治同盟は、メンバー諸国の財政政策の主権を侵食するという裏口を通じて達成することはできない。財政移転を強制すれば、移転を受ける国でモラルハザードを招き、移転をする国では抵抗が生まれる。欧州・米国・IMFなど国際機関のエリートたちは、平和と危機解決を目的に、救済を実行して財政移転を行える政治経済同盟を目指したが、結果的に欧州を分断させるタネをまくだけに終わった。錬金術の終り:マーヴィン・キング

マーヴィン・キング氏は、ユーロと欧州の政治経済同盟は、欧州を分断させる結果に終わったと考えています。欧州の政治が過激化しつつあるのは、民衆のせいというより、欧州の中央集権化・ユーロこそがその原因であると指摘。現代の若者は・・・、思想的な問題・・・ではないということ。

◆ユーロ/ドルの月足チャート:JFX 2018年4月3日

ユーロドルの動き

ユーロは、ドイツにとっては割安な通貨で、他の諸国には割高な通貨となるため、ドイツの貿易黒字は大幅に増加。ユーロ安の影響もあり景気回復するも、2017年以降のユーロ高が続けば、またも南欧州や東欧から悲鳴が聞こえてきそう。

ユーロの危うい未来

となると、ユーロの今後はかなり危うい。度々訪れる経済危機の度に、中央集権化を進めて政治経済同盟を実行し、国家主権及び民主主義をなし崩しにしていくことで、ユーロ連邦を作る以外の道はありません。なかなか厳しい道ですが。

キング氏も下記のシナリオを提唱。

1.ドイツの援助継続:自国の納税者に重い負担を強いて、ユーロ圏の弱い仲間(ギリシャやスペイン・ポルトガル)を支える。南欧諸国に加えて東欧諸国も加わっている中で、ユーロ安から恩恵を受けているドイツが加盟国を助ける構図。ドイツの不満と他国のモラルハザードとドイツへの怒りが溜まる

2.ドイツのユーロ離脱:欧州を束ねるユーロ・通貨同盟をドイツが停止及び脱退。これは、世界のFX・通貨に大きな激震を与えるシナリオ。

1と2の中間が、現実的なシナリオながら、なかなか上手く進まず。

3.南欧州のユーロ離脱:南欧州諸国の有権者は、大量失業と優秀な若者の流出という負担を続けることにうんざり。ユーロ圏から離脱を民主的に決定。ユーロ圏からの離脱は、混乱・生活水準の低下などのデメリットもあるものの、ユーロ維持が、緊縮財政・大量失業では、割りに合わない。ユーロ圏を離脱すれば、長期の利益は短期のコストを上回る可能性あり。

グローバル経済の政治的トリレンマ

ハーバード大学のダニ・ロドリックが、ユーロや通貨同盟の抱えるジレンマを学術的に解説しています。これをグローバル経済の政治的トリレンマと呼ぶ。

  • 民主主義
  • 国家主権
  • 経済統合(グローバル化)

この3つを同時に達成することは不可能という理論。欧州各国で起きているように、民衆の明確な支持なしで、国家主権が脅かされれば、民主主義は揺らぐことになるというテーマ。

1.『グローバル化と国家主権をとれば民主主義が成立しない』

2.『グローバル化と民主主義をとれば国家主権が成立しない』

3.『国家主権と民主主義をとればグローバル化が成立しない』

となるとしている。例として、1.の代表が共産中国であり、2.の代表がEU加盟各国であるとしている。wiki:世界経済の政治的トリレンマ

経済・金融市場だけを統合して、国家を従来のままにしておくと、EUのようになる。

経済統合をすれば、国境を超えたトレードで、生じる取引コストがない方が良いはず。ところが、実際には様々な国家による規制やコストが生じます。FXも外国のFX会社とは取引しにくく、多くの規制やコストがあることで、不満を感じる人もいるでしょう。

ダニ・ロドリック氏の指摘:ブログより

このグローバル経済の政治的トリレンマを解決するには、民主的な政治の範囲と世界市場の範囲を一致させるグローバルな連邦主義への移行⇒EUの実験を見てもかなり困難。

国家の状態を維持するならば、グローバル経済の統合レベルを引き下げて妥協すること。ブレトンウッズ体制も妥協の産物であり、それこそが成功を実現できる。


ギリシャへの第三次金融支援は2018年8月に終り、好調な経済が続くかに運命が委ねられた

2015年の8月14日に合意したギリシャへの第三次金融支援は、2018年8月に終了し、その時に新たな支援策を策定しなければなりません。FXでのユーロ買いへのリスク要因の一つながら、現在(2018年3月)は、順調に進んでいる様子。

ギリシャへの第三次金融支援は期間3年、最大で850億ユーロ(約12兆円)の支援内容でしたが、幸いにも枠内の支援で、間に合っている様子。


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