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  1. ユーロと欧州
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イタリアのミニBOT&財政通貨【検討中】は、ユーロ離脱への布石

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イタリアの五つ星運動と同盟の連立政権発足をめぐり、イタリア国債が大きく下落し(金利上昇)、FXはユーロ安に動きました。落ち着いたもののユーロ離脱のリスクはくすぶったまま。同盟が提案しているミニBOT(短期国債)によってユーロ離脱をスムーズに実行するというシナリオも公表されています。いずれ、クローズアップされそうな話題。

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ミニBOTの実態は政府紙幣

一応は、小口の個人国債とのことですが、事実上は政府紙幣になりえる存在。イタリアは、本気で導入してくるのでしょうか。今年のFXは、やはりユーロに注目です。

  • 1~500ユーロの短期国債
  • 無利子
  • 償還期限なし
  • 発行後は流通させる
  • 総額で700~1000億ユーロの発行

イタリア国家の税収入を担保にしたもので、すでにデザインまで登場済み。法定通貨としてユーロとの二重通貨を導入することで、将来のユーロ離脱を視野に入れることができますね。

一応、財政に配慮して、ミニBOTは、債務増加につながるものではなく、既存の政府債務の返済に充てるとしています。

ミニBOT導入の狙い

  • ユーロ離脱の布石
  • 債務負担の軽減
  • EU&ECBがユーロの利用を制限したときの代替
  • EUとの交渉材料

欧州委員会は取材に対し、ユーロ圏には法定通貨は1つしか存在しないと述べた。しかしイタリアの二重通貨支持者の多くは、商品・サービスの売り手が受け取りを義務付けられるのが「法定通貨」の定義であり、義務化しなければ二重通貨はEUの協定に抵触しないと主張する。ロイター

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これ、どう考えてもユーロ離脱を目的にしています。そのためのクッションを用意しておこう。EUとの交渉も強気に出れるし、債務削減してくれなければ、ミニBOTを発行するよと脅してくるでしょう。

受け入れてしまい、かつ成功するとEUは困ったことになります。ユーロという通貨の存在意義及び国家の財政規律はズタズタになりますからね。

○北部同盟のボルギ氏は、イタリアはユーロの崩壊に備えなければいけないとして、ミニBOTを正当化。

○5つ星運動は、経済学者のジェンナロ・ゼッツア氏が、財政通貨を提唱。これもミニBOTと同じような内容。

五つ星運動&同盟は、財政拡大を公約に掲げており、規律を重視するEU&IMFと真っ向から対立することになります。そうなると、二重通貨での政府紙幣発行は魅力的なはず。

イタリアの政治危機:2018年

ユーロは、前途多難なようです。それ以上にイタリアも前途多難。今回のイタリア政治危機で分かったように、いざとなるとイタリア国債が売られることになりますから。ユーロ離脱およびそれに準ずる動きをした時には、多大なる代償を支払うことになるでしょう。

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