相場で損失する最大の原因はトレンドに逆らったトレードで天底を当てようとすることにある。
相場は、矛盾を抱えています。下記の3つをトレーダー自身の中で消化しておかないと相場観は当たっても売買するとストップロスに引っかかって損ばかりになりかねません。
- 上がりすぎると下がる。
- 下げすぎると上がる
- 上昇も下降も行くところまで行く
トレーダー自身の性格がイケイケ型であれば、調子に乗って押しや戻りで痛い目に合いやすくなります。また、すでにトレンド転換していることに気付かず損失を出すこともあるでしょう。
逆に慎重派で裏目を読むタイプであれば、一方向への動きが継続し続けることに対して不安が募り、トレンドに逆らった売買を行いがち。
- さらに円安が続く可能性が高い=イケイケ型
- そろそろピークで円高に向かう=慎重型
あなたはどちらの考え方がしっくりと来ますか?
いずれも一長一短があるので、自分の性格を知っておくことです。シュワッガーのテクニカル分析の一節にも、「取引手法と性格の一致」があげられています。
ランディー・マッケイ氏は、「私の知っているトレーダーは、自分に適したトレーディングスタイルを確立している」
初心者入門:トレンドに関する記事
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トレンドを見つければ大きな利益を得られる
FX・株式・商品先物とどの金融市場で取引をしても方向転換を見つけ早い段階でトレンドに沿った取引ができれば、大きな利益が待っています。
そのため、テクニカル分析の目的は、トレンドを見つけることにあるとも言うことができるくらい。
トレンドの定義と特徴
上昇相場では、価格はジグザグに動くながら高値を次々と更新し、右肩上がりの波動を繰り返す。ただし、一時的に下落しても前に下落した時の安値を下回ることはない。(下げ相場はこの逆)
●ドル/円の1時間足チャート:SBIFXトレード
・赤い線がトレンドライン、赤丸がトレンドラインブレイク、緑丸はトレンドラインを維持
赤丸はトレンドラインのブレイクで下落サイン。緑丸はトレンドラインに価格が接近した個所で買い場サイン(ただしブレイクすると下落するのでストップロスが必要)
どのFX会社のチャートシステムでも、トレンドラインを描くことができるので自身で引いてみること。
- 上昇トレンドの時は安値と安値を結んで線を引く
- 下落トレンドは高値と高値を結んで線を引く
トレンドラインに沿ったトレードがベスト
売買はラインの方向に沿って行いましょう。逆らうことは市場の勢いに逆らうことで損失を生じる可能性が大きい。
マーケットの魔術師「エド・スィコータ」は、【トレンドは最後にその方向を変えるまであなたの友人である】と話しています。
トレーダー初心者のミスは、勝手にもうそろそろ天井(底)と決めて売買すること。「最後にその方向を変えるまで」は勢いに乗る方が簡単。弱い方に味方する判官贔屓的な感情を出してはいけません。
トーマス・デマークのTDライン&シュワッガーの内部トレンドライン
ラインは綺麗に引ける時と判断に迷う時があります。上昇トレンドでいくつかの安値がある場合、どの安値を選ぶべきかいくつかの方法をご紹介します。
基本は安値(高値)と安値を結んでラインを引く。
デマークのTDライン
ドル/円の60分足:SBIFXトレード
テクニカル分析の大家「トーマス・デマーク」の描く「TDライン」。赤いライン。
- 上昇トレンドラインでは、直近の安値とそれ以前の安値
- 下降トレンドラインでは、直近の高値とそれ以前の高値
この場合、新安値もしくは新高値が更新されると、新しく引き直しを行います。
過去の価格よりも最近の価格の方が強調される手法。
●内部トレンドライン
赤線=通常のライン、青線=内部トレンドライン。
ジャック・シュワッガーの内部トレンドライン。もっとも彼以外に同じような考え方のチャーティストはたくさん。
これは、極端な高値と安値を排除して引くトレンドライン。極端な上ヒゲや下ヒゲは、市場の感情的な行き過ぎを表現し相場の主要なトレンドを表示していないとの考え方。
欠点は、ラインの引き方が客観的でなく恣意的になってしまう点。しかし、上記のチャートを見るとトレンド転換を捉え利益を確保する上で、内部トレンドラインの方が役立つとの考え方も根強い。