トレンドの強さを測るための指標がADX。上昇・下落といったトレンドの方向性とは関係なく強さを数字で示すテクニカル分析。あまり広く使われている指標ではありませんがトレンドの強弱が数字で表示されるのでFX初心者にもおすすめです。
DMIと合わせて使うことが多い。(Average Directional Movement Index)
ADXでトレンドの強さを判断
- 数値が高いほどトレンドは強い
- 上昇しているときはトレンドが強くなり持続する可能性が高い
- 下落し始めるとトレンドが終りかけている可能性が高い
高勝率トレード学のすすめを書いたマーセル・リンク氏の意見では、ADXは相場とのタイムラグがあり、トレードのタイミングを決めるために利用すべきではない。相場のトレンドと強さを知るためのインディケーターとして使用すべき。
FXトレードでは、ADXはDMIとセットの形で用意されていることが多い。
●米ドル/円の日足チャートに表示
※SBIFXトレードチャートで表示したところ。濃い緑色の線がADX。大きな上昇トレンドを描いている局面で、ADXの数値も上昇していることが分かる。
ADXは、数字の強弱がはっきり出るため、トレンドとレンジの判断に便利
ADXの具体的な分析方法
移動平均線やトレンドラインを組み合わせて使うことでトレンドの方向性を判断します。
次にADXでトレンドの強さを判断します
●SBIFXトレードのチャートで、ADXを拡大して右側に表示。
●1時間足チャート
- ADXの数字は30を一つの基準とする
- 30を上回る場合はトレンドが強い
- 20を下回るとトレンドは弱い
- 20~30の場合、トレンドの強弱はない
ADXの数値が20~30の場合はトレンドの方向性は弱く為替相場の動きはレンジである可能性が強い。方向が下落気味でも30を超えている場合は、トレンドの勢いは残っていると考えられる。
- ADXが上昇=トレードはトレンドの方向で行う。上昇トレンドならば買いポジション
- ADXの数値が大きい場合、押しや戻りが生じない可能性がある
- 20を下回っていると相場の方向性は弱くトレンドフォロー型のシステムは上手く行かない可能性がある
- 20を下回る場合はオシレーター系の指標による売買が向いている
- ADXが弱いもしくは下落が続いた場合はトレンドが弱まるため利食いを考える
- 30を下回るとトレンドから横這いに移行する可能性が高く利食いのタイミング
為替相場が上昇を続けていても30を下回ると相場のピークになる可能性が強い。
●SBIFXトレードは、テクニカル分析のデータを時系列で表示できるため便利
60分足のADXデータ:ちょうど30前後で推移