米ドル/円など外国為替取引で為替相場が動くと利益か損失が生じます。その利益をFXトレーダーは狙って売買します。その計算方法をマスターしておきましょう。
FXの損益計算方法
基本的な原理は、株式取引や不動産取引と同じで、相場が予測通りに動くか逆の動きをするかで、利益を得たり損失を被ったりします。
ここでは、FXトレードの損益計算についてご説明します。
ドル/円など対円ペアの「クロス円」の計算式
米ドル/円やユーロ/円・豪ドル/円など右側に日本円が付いているクロス円と呼ばれる通貨ペアでの計算方法です。米ドルは世界の基軸通貨で最も取引が多く、米ドルと他通貨の取引を「ドルストレート」と呼びます。
また、米ドルを取引相手としない通貨ペアを「クロス通貨」と呼び、その中でも対円のペアを「クロス円」と呼びます。日本はこのクロス円での取引が多い市場。
為替差損益の計算式=(売値-買値(値幅))×取引額
具体例:ドル買い・円売りのポジションを持ち、相場が「ドル高円安」に5円動いた場合と逆に「円高方向」に5円動いた場合の損益
●ドル/円の月足チャート:SBIFXトレード
●100円で1万ドルを買い持ち(ロング)した場合の損益計算例
- 利益の場合の計算例 (105円-100円) × 1万ドル = 5万円の利益
- 損失の場合の計算例 (95円-100円) × 1万ドル = 5万円の損失
もし、10万ドルを保有していれば、1万ドルの10倍となる50万円の差損益が生じます。また、最低取引単位はSBIFXトレードの場合「1ドル」から可能です。
ゲームでも慣れるまでは思わぬ失敗をしてしまうもの。初めての方は、少ない取引額で慣れてから金額を増やしていきましょう。
※ポジションを持って一日が経過するとスワップポイントの受取か支払が行われますが、上記計算式では省略しています。
外貨売り日本円買いのポジションを持つことも可能
FXでは、買いポジション(ロング)だけではなく売りポジション(ショート)からもスタートできます。
そのため、円安が進んでいる時だけではなく円高の時にも利益を狙うことができることも投資家人気が高い理由の一つ。
通貨同士を比較して、安くなると思う通貨を売り、高くなると思う通貨を買うのがFXトレーダーの基本的考え。
日本円が絡まない外貨同士の通貨ペアを取引した時の計算方法も解説しましたのでご興味のある方はお読みください。
FX会社は損益を自動計算
一つくらいならまだしもポジションが増えてくると計算するのが大変、そこでFX会社は取引システムの開発に力を入れており、ポジション損益や決済した損益は自動で計算して表示します。
これは、ほとんどのオンラインFXトレード会社で利用できる上に、為替レートの変動に応じてほぼリアルタイムで数値が変化するため、時価の損益が分かるという優れもの!
外為オンラインのポジション一覧画面:損益計算は全てリアルタイムかつ自動です。
- 差引R=損益値幅
- スポット円貨=損益値幅×取引額
- 決済予定損益=スポット円貨+スワップポイント
損益は、リアルタイムに自動計算した結果が画面に表示されますので、細かい差損益の計算を気にせずトレードに集中できます。米ドル/円はまだしもユーロ/ドルやユーロ/ポンドの計算はシステムが自動計算してくれるので助かります。