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  1. 為替相場の予想情報
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先週はGPIFの運用方針見直しや口先介入で株高・ドル/円高(11月18日~11月22日)

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先週のドル円は、米著名投資家の米株価上昇懸念発言により日米株価が下落したことを受け、19日に99.57円の先週安値まで下落しましたが、前週に続き需給相場となりドル円は上昇しました。

GPIF(公的年金)の運用方針見直しによる株買い・ドル買い

前週は、99円台のGPIFなどの本邦公的年金と欧州年金の大口ドル円/日株買いの需給が目立っておりましたが、先週は、本邦生命保険会社(21日午後)や週を通しての欧州年金の大口ドル円/日株買いの需給がめだち、輸出企業やオプションがらみのドル円売り注文をこなして、ドル円は22日金曜日に先週高値の101.35円まで上昇しました。

この背景には、GPIFが『直ちに取り組むべき課題』として、国内株式を12%から17%に増額、外国債券を11%から13%に増額、外国株式を12%から13%に増額したことがあり、 また、前週の本邦の閣僚などによるドル円や日株に対する執拗な口先介入(甘利大臣:2回 麻生大臣:1回 菅官房長官:1回)や先週の黒田日銀総裁の口先介入(22日早朝)もドル円/日株をサポートしました。

注目の米量的緩和の縮小思惑に関しては、前週はイエレン次期米FRB議長がハト派的発言をし、先週はFOMC議事録のタカ派的見解が開示されましたが、ドル円と日株は、2週連続の大口買い需給により上昇し続けました。

ドル円の買い需給は、週末のNY市場でも続き、高値圏の101.20-25円で越週しました。

GMOクリック証券の比較チャート

為替と株価の動き

●先週の為替ニュース:本邦公的年金の日本株買い米量的緩和の早期縮小観測

●今週の注目相場:米経済指標や公的年金に注目

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米著名投資家のカールアイカーン氏の米株価上昇懸念発言

(11月19日 火曜日未明)

米著名投資家のカールアイカーン氏が、米株価上昇懸念発言(19日未明)後のダウ平均株価は、一時マイナス圏に下落しましたが、ドル円は100円台前半で推移していました。しかし、19日の東京市場では、同氏の発言を受け、米系証券より日経平均先物に利食い売りが出て現物株も下落すると、ドル円も10時半過ぎに先週安値の99.57円まで下落しました。

カールアイカーン氏:「株式市場を非常に警戒している。下落する可能性が高い」

豪中銀の金融決定会合の時事要旨発表

(11月19日 火曜日9:30発表)

豪州中央銀行の豪ドル高を懸念する議事録要旨が公表されると、AUD/USDは前日の安値0.9359ドルを下抜け、一時0.9350ドル割れまで下落しました。

←先週のAUD/USDは続落し、0.9165-70ドルレベルで越週しました。

豪州中央銀行(RBA)議事要旨:「金利の据え置きが賢明だが、利下げの可能性は排除しない」「豪ドルは引き続き不快なほど高い」

GPIFに関する最終報告書

(11月20日 水曜日17時過ぎ)

GPIFの最終報告書の内容が、17時過ぎ伝わり始めると、99.90-95円で推移していたドル円は、100.15円アッパーまで上昇しました。

その後、17時半過ぎに有識者会議座長の伊藤氏の発言が伝わり始めましたが、海外投資家が期待する『資産の比率』や『より具体的な運用戦略』に言及がなかったことから、ドル円は再び100円以下に下落しました。

しかし、11月22日の金曜日早朝の経済番組に出演した伊藤氏は、直ちに取り組むべき課題と、最終的にあるべき姿と言う形でGPIFの運用に関する見直しの数字を発表しました。

FOMC議事要旨発表

(11月21日 木曜日4:00発表)

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FOMC議事要旨で「より良好な経済データ次第で数カ月内に量的緩和の縮小が実施される可能性がある」との見解が示され、米長期金利が上昇すると、ドル円にも買いが入り、4時過ぎに一時100.25円まで上昇しました。

さらに、FRBは、米量的緩和を縮小するに当たり、市場が不安定にならないように「超過準備預金の引き下げ」などの代替施策案についての議論も行われました。

市場は、FRBは本気で米量的緩和の縮小を考えていると解釈したようです。イエレン次期米FRB議長の見解(14日未明)は、ハト派的であり市場の米量的緩和の早期縮小観測を後退させましたが、FOMC議事録ではまったく逆のタカ派的な見解が示されました。

本邦生命保険会社の大口ドル円買い需給

(11月21日 木曜日15:00過ぎ)

ドル円は、15時過ぎに本邦生命保険会社の大口のドル円買い需給が入ると、100.55-60円のSL買い注文を巻き込み、一時100.80円アッパーまで上昇しました。

本邦生命保険会社は、11月22日の金曜日早朝の経済番組に出演した有識会議の座長である伊藤氏が発表したGPIFの資産の比率の情報(数字は下記に記載)を事前に入手していたのではとの噂が流れていました。 また、前週に引き続き、先週も欧州年金からもドル円/日株の買い需給が散見されました。

黒田日銀総裁の記者会見

(11月21 木曜日16:00過ぎ)

黒田日銀総裁は21日の金融政策決定会合後の記者会見で、先行きの政策運営に関し「具体的対応について話すのは時期尚早だが、政策(発動)の余地はある」と述べ、追加緩和の選択肢は残っているとの認識を示しました。

発言時の市場の反応は限られましたが、市場では今後の日銀の動向に注目が集まりそうです。

GPIFの運用に関する見直しの数字

(11月22日 金曜日早朝)

20日に公表されました有識者会議の最終報告書には、GPIFを中心とする年金資金の運用見直しが提言さましたが、実際の数字は含まれていませんでした。

しかし、22日早朝の経済番組に出演した有識会議の座長である伊藤氏は、直ちに取り組むべき課題と、最終的にあるべき姿と言う形でGPIFの運用に関する見直しの数字を発表しました

前週は、GPIFのドル円と株買いの需給が散見されましたが、『直ちに取り組む課題』に沿っての行動だったようです。

なお、GPIFの平成24年度末の運用資産額は、120兆4653億円もあるので、今後大量の資金が国内外の株と海外債券に投資されることになり、今後の株高・円安材料となります。

黒田日銀総裁の口先介入?

(11月22日 金曜日9:00前)

前週は、14日・15日の本邦の閣僚などによるドル円や株に対する執拗な口先介入(甘利大臣:2回 麻生大臣:1回 菅官房長官:1回)がありましたが、黒田日銀総裁からも口先介入(↓)がありました←前週は、GPIFのドル円と日株買い需給が入りましたが、政府・日銀は口先でドル円・日株の上昇をサポートしていますね。

黒田日銀総裁「資産市場でバブルが生じているとは思わない」「行き過ぎの円高が修正されており、バブル的円安ではない」

日経平均株価の急落

(11月22日 金曜日10:00過ぎ)

11月22日後場開始された日経平均株価(前場の日経平均は前日比188.63円高の15554.23円で引け)がマイナス圏まで急落すると、101.30円台で推移していたドル円も14時過ぎに101円近辺まで下落しました。

輸出企業とオプションがらみのドル円売り需給

(11月18日~22日 月曜日~金曜日)

輸出企業とオプションがらみのドル円売り需給が、99円台後半から101円台半ばまでの

節目に入っていましたが、本邦機関投資家と欧州年金がドル円をサポートしました。

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