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2016年のジャクソンホールは、イエレンFRB議長が登場。混迷の金融政策を伺う指針を指摘するのか注目!

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毎年夏に開催されるジャクソンホールは、FX・市場参加者に注目の的。歴代のFRB議長がジャクソンホールで行う講演は、金融政策上で重要な内容であり、中長期的な金融政策の方向性を示唆することが多い。

今年は、ジャネット・イエレンFRB議長が出席し、2016年8月26日に講演を行います。ここで、米国の現状と今後の金融政策(利上げをどうする)について、話す可能性が高く、ジャクソンホールが近づけば、為替市場の注目が高まるでしょう。FXを勉強している皆さま、見逃せないイベントになりそうですよ!

世界の中央銀行関係者が集まり、経済問題の現状から解決策を話し合う場。米国のカンザスシティー地区連銀が主催してワイオミング州のジャクソンホールで開催!

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過去のジャクソン・ホールでの講演

中長期的な中央銀行の金融政策を語ることができる夏のジャクソンホール。アラン・グリーンスパンそしてベン・バーナンキ氏の両名はジャクソン・ホールでバブルや経済危機に関連する講演を度々くりかえしていました。

2010年:バーナンキFRB議長

QE2を示唆する講演を実施。追加緩和の実施は景気失速が深刻になった時とQE2の発動条件を示唆。

2005年:アラン・グリーンスパン議長の講演

すでに、2006年1月に退任することが決まっていたグリーンスパン議長は、住宅バブルが崩壊する可能性を示唆。米国経済の不均衡と住宅価格の高騰に懸念を示しました。資産価格の上昇はいつまでも続かず、長期金利上昇リスクが高まっていると指摘

1999年:グリーンスパン議長

バブルの崩壊は後にならないと分からないという、有名な言葉を話した。中央銀行の役目は、バブルが崩壊してから金利を引き下げる後始末にありと

1999年:バーナンキ氏の講演

当時は、FRB議長ではなくプリンストン大学教授だったバーナンキ氏は、日銀の金融政策を批判。バブル阻止のために、短期金利を早めにあげるべきだったと指摘。

特に、2010年11月のQE2、2011年9月のオペレーション・ツイスト(短期債を売り、長期債を同時に買う)、2012年9月のQE3では、8月のジャクソン・ホールでのバーナンキ講演がその後の積極的な金融緩和政策への導入部となった。つまり、バーナンキは、ジャクソン・ホールで、その後の金融政策への行動に関するきわめて強いメッセージを送ったのだ。ジャクソンホール伝説

2016年7月のFOMCは、新味なし

●各通貨ペアの日足チャート:GMOクリック証券

為替チャート

7月29日の日銀追加緩和決定後の為替日足チャート

7月のFOMCでは、新しい内容はなく、FRBが今度、どうしたいのかが見えてこない。

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雇用の伸びは5月は弱かったが、6月は力強かった。総じて、就業者数やその他の雇用市場の指標はここ数カ月間、労働力の活用がいくらか進んだ(some increase in labor utilization in recent months)ことを示している。家計支出は力強く伸びたが、企業の設備投資は軟調だった(has been soft)。インフレ率は、それまでのエネルギー価格とエネルギー以外の輸入物価の下落を部分的に反映して、委員会の長期的な目標である2%を下回り続けた。将来のインフレを示す市場ベースの指標は低いまま(remain low)で、大半の調査に基づいた長期的なインフレ期待の指標はここ数カ月、総じてあまり変わっていない。ロイターFOMC声明文

米国の相対的な経済力は、中国の台頭等により落ちています。IT・金融・ビジネスの基本ルールなどでは引き続き有力で将来的もその座は揺るがないでしょう。しかし、中国の台頭は著しく、エコノミスト誌の調査では、米国が世界GDPの16%・香港を含む中国が17%と購買力平価を基準にすると互角の争い。

GDPの推移

出典:世界経済のネタ帳

ところが、基軸通貨としての米ドルは非常に力を持っており、中国をはじめ米ドルを為替レートに連動させている国は多い。

ゆえに、米国が少し利上げをするだけで、新興国は資本流出に悩まされ、為替レートを米ドルに連動させている国はFRBの金融政策にあわせなければいけない。

それらの国を完全に無視して、FRBは利上げに踏み切れないというジレンマを抱えています。

ジャネット・イエレンFRB議長は2016年のジャクソンホールで何を話す

昨年はイエレン議長、ジャクソンホールに参加しませんでした。その前の2014年は労働市場と金融政策について語っています。

従って、フォワードガイダンスの改定で、政策決定は単一の指標に基づかず、労働市場や物価動向、金融情勢に関する幅広い情報を考慮するという連邦公開市場委員会(FOMC)の見解を再確認した。

<労働参加率>

2008年以来見られている労働参加率の低下には、1)定年退職、2)障害、3)学校への入学、4)労働者の失望を含むその他の要因、という4つの要素が大きくなったことが背景として挙げられる。

ロイター:2014年のイエレン議長講演

現在の世界情勢は、様々な問題が山積みであり、イエレン議長がどのようなテーマで話すのか注目しておきたい。

2016年の世界経済注目ポイント:ジャクソンホールでは何が議題になる?

  • 米金融政策の正常化過程、利上げの有無
  • 米国の利上げが新興国や世界経済に与える影響
  • 英のEU離脱問題
  • EUとユーロの行方
  • イタリアの銀行が抱える不良債権問題
  • EUの難民問題
  • 原油価格の動向
  • 先進国が抱える需要不足
  • デフレからの脱出策
  • 量的緩和は脱デフレ効果があったのか
  • 財政政策・金融政策の総動員は可能なのか

今、問題が山積みですから、FXを勉強している方・トレードしている方は、このジャクソンホールに注目しましょう。今年は、8月25-27日に開催されます。

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