為替市場は24時間ずっとネットワークでつながれています。オセアニア(NZ・豪)から一日が始まり東京・ロンドン・ニューヨークと主要市場が移り行く中で市場(時間帯)ごとに特徴を持ちます。
自動取引が増えていても人間の生活リズムに合わせて会社や市場が動いていることを覚えておいてください。日本のFXトレーダーが活発な時間は為替市場も活況な時間です。
為替の三大市場ネットワークの特徴(東京・ロンドン・NY)
日本の投資家は株式市場のような取引所スタイルのイメージが強いと思います。そのためかFX初心者の方からは、東京・ロンドン・ニューヨーク各地に為替の取引所があってそれぞれ独立しているのでは?という質問を受けます。
為替市場は、証券取引所と違い相対と呼ぶ1対1の売買方法です。世界中の金融機関が張り巡らした電話および電子的ネットワーク上で参加者達による取引が行われます。
●証券取引所での株式売買
東京市場やニューヨーク市場など三大市場の意味
ゴールドマンサックスのNY支店がみずほ銀行東京支店に電話や専用ネットワークを使ってドル/円を買いたいとオーダーを出し、みずほ銀行の提示価格に納得すればそれでダン=売買成立。東京の日中に成立すれば、この取引は東京市場(東京時間)で出来たとなる。
そして、取引が活発に行なわれている時間帯のことを「○○市場」といい、中でも取引量の多いニューヨーク市場・ロンドン市場・東京市場を三大市場と呼びます。
なお、各国の金融機関が休業する週末(土・日)やキリスト教関係の祝日であるクリスマス、元旦などは、世界共通の祝日としてほとんど取引は行われません。
各国の祝日は、取引量が少なくなりほとんど動かない場合が大半。ただし、取引量が少ない=流動性が減ることから何かの材料が出た時などに大きく為替レートが動くこともある。
●2014年3月6日のドル/円:SBIFXトレードチャートにパラボリックを表示
三大市場の主な取引時間帯(目安)
- 東京市場
- 8時~17時
- ロンドン市場
- 16時~翌2時
- ニューヨーク市場
- 21時~翌6時
(※サマータイム時は、1時間早まります)
取引はロンドンとニューヨークが重なる時間帯が最も多い。
主要三大市場の主な特徴
- 東京
- 顧客企業の取引が多い。米ドル/円が6割程
- ロンドン
- 世界最大の規模。アジア・欧州・米国と参加しやすい
- ニューヨーク
- 午前と午後で性質が異なる。取引や変動は大きい
FXトレードで利益を上げるためには、三大市場の特徴を掴んでおきましょう。どの時間帯がどのようなスタイルのトレーダーが多いのかを把握しておくこと。特に日本人は東京・アジアの情報を掴みやすい。アジアで大きなイベントが起きた時にロンドンやNY勢が何をしてくるか予想して売買すると利益を得やすくなります。東京・ロンドン・NY市場の傾向!
東京は顧客の取引が非常に多く全体の3~4割を占めます。他市場は金融機関の取引が多く顧客取引は1~2割程度。取扱い通貨ペアは米ドル/円が圧倒的。
文化や言語もアジアと欧米は違うため市場のトレンドが東京と欧州で異なることも。誤報やニュアンスの違いで欧州に入ると急激に過去のニュースが評価されて動きだすこともあって要注意。
ロンドンは時間的に世界中から参加しやすいため、世界最大の規模を誇ります。アジアの遅番からニューヨークの早番まで取引できます。そのため、マイナー通貨ペアの取引も多くレートが動きやすい時間帯。
ニューヨークは一日の終りとなるため、一日のポジション整理が出やすい特徴を持ちます。
銀行の外為ディーラーはリスク限度額が決まっており短期トレードが中心です。特に日をまたぐポジションを減らすためにニューヨーク市場で取引を整理します。
世界最大の国、米国の経済指標が公表されるなど市場を動かす材料が多いことが特徴。
また、午前中は東京や欧州からの参加者も多く商い活発ながら夜が更けるにつれて参加者が減っていき変動幅が小さくなっていきます。
- iFinance:外国為替市場の主要時間帯
- 上田ハーロー:主要国の取引高
- 東京外国為替市場委員会:取引高サーベイ
ニューヨーククローズ:1日の始りと終り
終らない為替市場にも一応、一日の始りと終りがあります。ニューヨーククローズと言われるニューヨーク市場が一日の取引を終了する時間のこと。
- 通常時間(冬時間)は日本時間午前7時
- 米国夏時間では日本時間午前6時
注文の期限をデイ(一日)にした場合はこの時間が成立期限となります。さらに、スワップポイントの付与や帳票(取引レポート)の締めなどにもこの時間を使います。
FXは、指値注文の有効期限を決めることができます。SBIFXトレードは「当日・今週末・無期限」の三つから選択。
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