雇用統計など、相場が大きく動く重要な経済指標の発表時は、スプレッドの拡大など通常の相場状況と異なる市場環境になるので注意が必要です。
特に最も市場を動かす指標だけに、その日は雇用統計待ちのムードが広がり発表前には固唾を飲んで見守る雰囲気。
雇用統計時はスプレッドが拡大するので注意
発表の前後にFXトレードを行う場合はくれぐれもご注意ください。
スプレッドが拡大します
・スプレッドが拡大することで、発注済みの指値・逆指値が成立する可能性があります。たとえば、80.00-01(1銭)が79.98-80.03(5銭)に広がりますので、指値・逆指値が成立します。
・スプレッドが拡大することで損益額や証拠金の計算が変化します。
損益や証拠金計算においてBid(売値)とOffer(買値)の中間のMidレートを使っている会社は良いのですが、Bid値や売りと買いでBidとOfferを使い分けている会社では一時的に損益額や証拠金の計算が変化する可能性があります。
雇用統計により広がったスプレッド例:ドル/円は9銭(pip)まで広くなっています。
DMMFXは普段、0.5銭程度で提供していますから、かなり拡大しています。
雇用統計など、重要な経済指標時は、為替市場の流動性が低くなります。そして、指標公表と同時に相場が急変動することがあり、FX会社もスプレッドを拡大しないと危険。カバー取引を行うインターバンクも同様に拡大・取引停止といった措置を実施します。
逆指値・指値注文の入力に制限がかかる可能性があります。
通常は、現在値から0.05ポイント離れた値以下(以上)といった制限が厳しくなり、0.5ポイント離れた値以下(以上)となる会社もあります。(ポイント値は例)
指値注文の発注範囲制限の例
スリッページの発生
相場が瞬間的に大きく動き(値が飛ぶ)スリッページが発生しやすくなり、思ったレートで売買できない可能性があります。
例:2014年1月10日(金)の12月米雇用統計でのドル/円
「非農業部門雇用者数は前月比7万4000人増と市場予想平均の前月比19万7000人増より弱かった。また、失業率は6.7%と市場予想平均の7.0%より強かった。」
DMMFXのドル/円2時間足チャート
この時は米寒波の影響で予想値と発表値が大きく違ったことで相場が下落。
雇用統計をはじめ、重要な経済指標は、スプレッドの拡大・スリッページなどで取引し難いことにご注意ください。