一目均衡表は、一目山人(細田悟一氏)により開発されたテクニカル分析です。
細田悟一氏は、テクニカル分析について研究を重ね、あらゆるテクニカル分析には騙しが多く、上手く活用できないと考え、7年の歳月をかけて独自のテクニカル分析を完成させました。
一目均衡表は、「時間論」「波動論」「値幅観測論」から成り立ち【価格よりも日柄(時間)を重視し】価格は買い方と売り方の均衡が崩れた方向に動くという考え方を基本とし、日本国内だけでなく、海外を含めた多くのユーザーに利用されています。
SBIFXトレードは、一目の基準線や転換線の具体的な数値を表示してくれるので便利。
一目均衡表で利用される線の計算式
■基準線
過去26日の高値(=H(26))と過去26日の安値(=L(26))の平均値が基準線
公式:{H(26)+L(26)} ÷ 2
■転換線
過去9日の高値(=H(9))と過去9日の安値(=L(9))の平均値が転換線
公式:{H(9)+L(9)} ÷ 2
■遅行スパン
当日の終値を(当日を含む)26日前に遡って記録したものが遅行スパン。
■先行スパン1
当日の転換線と当日の基準線を足して2で割ったもの、
{当日転換線+当日基準線} ÷ 2 を、当日を含む 26日先に記録したものが先行スパン1。
■先行スパン2
{H(52)+L(52)} ÷ 2 を、当日を含む 26日先に記録したものが先行スパン2。
H(52)は当日を含む過去 52日間の高値。L(52)は同期間内の安値。
■雲
先行スパン1と先行スパン2の間に挟まれた部分を雲と呼び、抵抗帯・支持帯となります。
これらの計算式を覚える必要はありません。
一目均衡表の判断ポイント
基準線
基準線は、現在の相場の方向性を示す線、上向けば上昇トレンド・下向けば下降トレンドを示す。
転換線と基準線のクロス
転換線が基準線を下から上に抜けると上昇トレンド(好転)・上から下に抜けると下降トレンド(逆転)発生。
雲とローソク足
- ローソク足が雲より上にあると雲を下値支持帯として上昇トレンド。
- ローソク足が雲より下にあれば雲を上値抵抗帯として下降トレンド。
雲の厚みが抵抗力の強弱を示す。価格帯が広さ(狭さ)を表していることを理解する必要があります。
2本の先行スパンの交差する日:雲がねじれをおこした日(時間)は、相場の流れが変化する日(時間)となることも多い。ボラティリティが低下した後に急激に相場が動き出すことが多い点から、ボリンジャーバンド等で一目のねじれとボラティリティを確認しておくなどをすると良い。
●ユーロ/円日足チャート(SBIFXトレード)
遅行スパン
遅行スパンとローソク足を比較し、遅行スパンがローソク足を上回っていれば上昇トレンド・下回っていれば下降トレンド。また、遅行スパンが抵抗線(指示線)となることもあります。
下記の三役好転・三役逆転にも共通ながら遅行スパンが綺麗に価格を抜く際には、大きく上昇(下落)する場合が多く要注意ポイントです。
三役好転・三役逆転
- 1.転換線が基準線を上抜く。
- 2.ローソク足が雲を上抜く。
- 3.遅行スパンがローソク足を上抜く。
以上の3つの条件が揃うことを三役好転といい強い買いシグナルを示す。すべて逆の条件となることを三役逆転といい強い売りシグナルを示す。
好転直後には、若干の押し目が入ることが定石とされます。
変化日
直近の天底から当日を入れて以下の日付が変化日として相場が変化しやすいといわれています。 トレンド転換やトレンド加速に注意しましょう。
●変化日:9日、17日、26日、33日、42日、51日、65日、76日
日足で見るのが基本です。
波動論
一目均衡表の特徴としてとして波動論があります。(全て上昇相場について。下降相場であれば逆。)
波動論としてはエリオット波動が有名ですが、均衡表では「相場の判断は簡単明瞭を最良とする」との考えから下記の中で、I・V・Nの3つの波動を基本波動とする。
- I波動 上げ一本の相場。
- V波動 上げて・下げる相場。
- N波動 上げて・下げて・上げる相場。
- P波動 時間の経過と共に高値は切り下がり、安値は切り上がる相場。いずれどちらかの方向に進む
- Y波動 時間の経過と共に高値は切り上がり、安値は切り下がる相場。いずれどちらかの方向に進む
- S波動 下げた相場が以前の高値の水準にて反発、上昇をする相場
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一目均衡表の動画解説
文字だけでは分かり難いので動画解説をYou Tubeで観てみましょう。
一目均衡表はテクニカル分析の中でも奥深く難しい部類に入る方法です。FX初心者の方は、移動平均線やパラボリックなど簡単で見易い分析方法から始めましょう。