2010年8月1日に施行されたレバレッジ規制の法律に伴い、2011年8月1日以降はFXを取引できる最大レバレッジの上限が25倍に制限されます。
第一段階としてレバレッジ上限を50倍に制限していますので、仕組み上の混乱はありません。
レバレッジ規制は50倍から25倍へ
FX会社は50倍→25倍へと変更、つまり必要証拠金の金額を増額する対応をしています。複数のレバレッジコースを用意していた会社は、コースを統廃合している可能性がありますので注意が必要です。
法人でのFX取引はリスクを分かっているだろうということもあり従来通りに100倍程度の取引が可能。FOREXPRESSにて各社の対応まとめがあります。
現在は、法規制にしたがい、全社最大25倍のレバレッジで営業を行っています。レバレッジ30倍や40倍だと法律違反になってしまいますので当たり前ですね。
●外為オンラインの取引レート画面と取引証拠金
取引通貨ペアごとに取引レートやスワップポイント、そして1万通貨あたりに必要な取引証拠金が表示。
1万ドルの取引に対して4.11万円(2014年1月28日)を必要としますので約24.9倍と25倍以下のレバレッジを維持しています。
なぜ、FXのレバレッジは400倍まで拡大したのか
最盛時は400倍を超えるレバレッジでの取引が流行しパチンコ感覚でのFXトレードが増えたのです。SPAやビッグトゥモロウといった若者向けの一般雑誌からアエラやポスト・現代といったミドル向けの雑誌までこぞってマネー&FX特集が組まれていたのもこの時期。
FXで100万ドルの取引をすると1円動いただけで100万円の損益が生じます。その分だけ証拠金を預けておけば問題ありませんし、資金を用意できる人にとっては大きなポジションでの取引もしたいでしょう。
ところが、会社の収益構造上として取引量が多ければ多い程に売上が上がるという構図がありました。
取引量を増やすための二本柱が、「低スプレッド」と「高レバレッジ」だったのです。最大レバレッジの上限を100倍・200倍と上げる程、トレーダーは少ない証拠金で大きな取引ができます。
●ドル/円レートが100円の時に、1万ドルを買うときに必要な証拠金額
400倍だとわずか2,500円で1万ドル(約100万円)分の取引を出来る!
これは、FX会社の取引量を増やして売上や利益を上げるとともに「ハイリスクハイリターン」すぎるということが規制理由。このまま進むと500倍~800倍あるいは証拠金ゼロでの取引の実現性も議論されていました。
2011年に25倍上限の規制がスタートしてからさらなる規制強化も逆に緩和の話も出てこないことを見るとちょうど妥当な数字だったのかもしれません。