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2017年:米FRBは高圧経済政策で金融緩和を継続する?

FRBのイエレン議長が、2016年10月14日に発言した「高圧経済政策」。ハト派たるイエレン議長ならではですが、この言葉は何を示しているのでしょうか。

トランプ政権の誕生で、インフレ圧力が強まる中で、FRBはどのように舵取りを進めていくのか高圧経済政策について見ていきましょう。


高圧経済政策とは

これは、インフレ率が、中央銀行の目標率を上回ったり、労働市場で需給ひっ迫が起きるような経済状況になっても、中央銀行はその状態を容認すること。つまり、景気が少々加熱しても、その時点で行っている金融緩和策・財政刺激策を続けて、経済の過熱を保っておくこと。

現在の経済状態は、デフレ・在庫調整・需給バランスと様々な要因が絡み、いまだに経済危機から回復しきれていません。その打開策として、高圧経済政策が救いになるとの考えをイエレンFRB議長が話しています。

FRB、FOMC

高圧経済政策で少々のインフレを許す?

米FRBはインフレ目標を2%にしていますが、もし、2%を超えてもすぐに金融引締めに動かない可能性があります。著名投資家のガンドラック氏は、3%になる可能性も指摘しています。

米資産運用会社ダブルライン・キャピタルを率いる著名投資家ジェフリー・ガンドラック氏は、インフレ率が2%を超えても引き締めに踏み切る必要はないとイエレン議長は考えているようだと指摘。「一時的であればインフレ率は3%に到達することも可能だ」と述べた。ロイター

米国インフレ率推移

米国インフレ率の推移

●世界経済のネタ帳

トランプ政権が行おうとしている米国ファーストによる米雇用の回復・財政支出と相性の良い政策と言えます。

2016年12月に利上げした後、次回の利上げ時期や利上げペースに市場の注目を集まっています。トランプ政権の経済政策・FRBの動向が、FX・為替の注目ポイント。

今、米国経済は、低成長ながら好調を維持している中、景気後退が起きるリスクをFRB及び世界の中央銀行は心配しています。世界的に低金利が続く中、利下げだけでは、景気後退に対処できない可能性があるとイエレン議長は指摘しており、景気悪化の兆候があればすぐに緩和方向に舵を切るでしょう。

FXでおなじみ、米国雇用統計の欠点

米国の失業率は、2016年12月で4.7%と低いレベルに止まっています。ただし、労働参加率は62.7%とまだ低いまま。65~67%位までには引き上げたいのでしょう。

ドナルド・トランプ大統領が、選挙戦の最中に、本当の失業率は20%・42%などと語ったように、公式の失業率は当てにならないとの話は頻繁に出ています。

仕事が無くてあきらめた人・失業手当が終了した人などが含まれておらず、本当に支援が必要な人が見捨てられるというのが彼の主張でした。ワシントンやニューヨークで統計の数字だけを見るだけでは分からない米国の現実がある。中西部・南部など米国大陸の内側の中小都市・小さな街を巡ればそれが分かるという主張が受け入れられて、大統領に当選しました。

生活保護支給額は、2007年末の2739万人から2012年末に4779万人に増加。直近でも約4300万人台(週刊エコノミスト)

失業者の定義

失業者の定義は1994年に変更されてから、求職活動を続けているが、失業手当の支給が終了した人、仕事がないため求職活動を諦めた人、なんらかの個人的理由で一時的に求人活動をやめている人、経済的理由からパートタイム職についた人(週1回の数時間でも含まれる)、求職活動をしているが、経済的理由からなんらかの社会保証を受けている人などは労働力に含まれていないのである。これは、失業者の数を少なくみせるための統計的トリックで、トランプ氏が指摘する嘘の失業率の実体である。トレンドウォッチャー

FXで最大のイベント。米雇用統計の欠点は、FRB自身も感じているのでしょう。それゆえに、ここまで雇用数が増加し、失業率が低下しながら、高圧経済政策で雇用確保することを意識しているのだと思います。

WSJによると、高圧経済は、1956年に提唱されたが、1970年代に石油ショックの影響で高インフレが進んだため、良くない金融政策として否定された考え方。

緩やかなインフレを起こすリフレよりも更に強い方法で、少々のインフレは放っておくということですからね。

イエレン&トランプの共通点

性格的には、合致する点の少ない両氏。しかし、政策的には合うところがありそうです。

トランプ

●トランプ氏は、米国民の雇用増加を第一に考えており、規制緩和や財政刺激に力を入れる方針。

●イエレン氏も、長らく労働と雇用を中心に研究しており、雇用を重視するハト派の経済学者。中央銀行家として、経済の回復には規制緩和が大切という考えも同じ。

上手く二人の考えがハマれば、ポリシーミックスは下記のようになります。

  • 財政政策:緩和・刺激
  • 金融政策:低金利
  • 通貨政策:通貨安を選べばデフレ回避。通貨高を選べば、最終的に持続不可能。

ここで難しいのが、他国との金利比較・景気動向から米ドル高に進みやすいこと。じわじわと米ドル高に進みながらけん制発言を繰り返す形になるのでしょうか。

FXでの注意点は、米ドル高が進み過ぎた時に起きる新興国の崩れやプラザ合意のような為替介入政策。

2017年の米ドル/円シナリオは、抑えながらの米ドル高と予想します。

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