ゴールドマン・サックスが、米ドルのロングを推奨し始めました。ゴールドマンのアセットマネジメント部門、マイク・スウェル氏は、米ドルが下がったことで割安になったと主張。
米国のファンダメンタルズは良く、経済成長は強い。しかも税制改革の可能性があることが理由。
先進国通貨を売り、米ドルを買う戦略を検討するべきとのこと。
◆米ドル/円、ユーロ/ドル等の日足チャート 2017年9月1日 FXネオ
FXネオで日足チャートを表示してみました。ユーロ、米ドル、英ポンドあたりが狙い目でしょうか。
米国のファンダメンタルズは強く、金利は上昇する:ゴールドマンサックス
2017年6月の実質GDP成長率(3月):前期比年率
- 米国:3.0%(1.2%)
- ユーロ:2.4%(2.0%)
- 英国:1.2%(0.8%)
- カナダ:4.5%(3.7%)
- 日本:4.0%(1.5%)
各国乱高下でまだら模様。ただ、米国および日本の6月GDPはかなり良い数字でした。
米株価はトランプラリーで上昇を続けているものの、米ドルは政治的な混乱や利上げが進まないこと、ユーロ経済の回復によって下落。米ドルの下落により米企業は好業績を上げて株価上昇というパターンが続いていました。
しかし、ゴールドマンサックスは、地政学リスクや政治リスクに惑わされず、米国のファンダメンタルズに注目すべきとアドバイス。これから、来年にかけてリフレ・米金利上昇が起きて、ドル買い圧力が強まるとのこと。
予想のキーは、インフレと米金利上昇ですね。これが予想通りに起きれば、米ドルは上昇し、予想よりもインフレが起きなければ、米ドルは上昇しないということになります。
昨年11月の米大統領選後、トランプ政権の政策を先取りしたリフレ・トレードが活発化した。
ところが、期待が先行しすぎたこと、政権の迷走が期待を裏切ったことから、昨年末からドル相場は反転する。
5月には昨年末までのドル高分をすべて吐き出し、さらにドル安が進んできた。ファイナンシャルポインター
◆ユーロ/ドルの日足チャート:2017年9月1日 アイネットFX
上昇してきたユーロ/ドル相場。少し調整が起きる可能性があります。
FXネオの比較チャートで、日米2年債の金利を見てみました。日本の金利が下がっている分、日米金利差は拡大しており、米ドル上昇を裏付けています。
とはいえ、ここから更に、米金利は上がるのでしょうか?そこに米ドルが上昇するかどうかが掛かっています。
7月の中古住宅販売成約指数は前月比で0.8%低下し、ムニューシン財務長官は、米ドルの弱さが貿易にプラスと指摘するなど米ドルの弱材料も出ています。