貿易黒字と赤字が、米ドル/円に、影響する問題。FX湘南の野村雅道さんがまとめてくれています。
FXやファンドなど投機以上に、相場変動に影響する実需の問題。これをできるだけ分かりやすくまとめておこうと思います。
日本は、貿易黒字から赤字に変化:日本円との関係
さて、以前の日本は、貿易黒字が当たり前。そのため、経済は弱いのに、日本円だけが強いという不思議な状態が続いていました。
経常黒字=輸出企業は、輸出で得た米ドルを売り、日本円を買う。⇒円買い=円高になりやすい。
ところが、エネルギー資源の高騰や原発停止などの影響で。経常赤字になった現在は違います。
逆に、貿易赤字になったことで、ドルを買わなければいけない。そのため、実需的な面だけだと、ドル買い=ドル高になりやすい環境にあると言えます。
もちろん、米ドル/円はじめ為替相場は、それだけで動くものはありません。他の要因も重要。ただし、貿易赤字の拡大で、実需筋が、ドル買いに傾きやすくなっている点は、理解しておきましょう。
国際通貨研究所の解説も見ておきましょう。
このような経常収支の黒字・赤字は、為替市場における需給に影響します。例えば日本の経常収支の黒字は、外国為替市場でのドルなどの外貨の供給要因となります。貿易やサービスで獲得した多くの外貨は、日本企業が日本国内で使用できるよう外国為替市場で売却され、円に換金されます。外貨が多く売却されることは外貨の供給要因となるので、結果、経常黒字は円高を招きます。
経常赤字の場合は、上記とは逆の需給関係になります。日本企業から支払われる多くの円は、各海外企業の自国通貨に換金されます。外貨が多く購入されることは外貨の需要要因となるので、経常赤字は円安を招きます。国際通貨研究所
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仲値のドル買いは、1日平均5億ドル
仲値のドル買いは貿易黒字時代でも平均して、10時迄は火水木が2億ドル程度、月金ゴトビがその倍以上あったが、現在は貿易赤字に転じ1日平均で5億ドルの貿易赤字のドル買いが出る。7月下旬ーお盆のような特殊円買い要因があればドル円も下げるが。注意は決算前の海外勢と当局発言、もちろん原油ガス相場
— 野村雅道 FX湘南(山下公園、稲取港、横浜田園) (@nomurafx) August 28, 2022
ただし、ゴトー日だから・仲値までだからとシンプルにドル買いしてもうまく行かないことはしばしば。仲値前に、下げてから上げるというパターンも多いですからね。
仲値後、ドル/円相場が、大きく下げた場合はチャンス。下げきった後に、ダラダラとじり高相場になることがあります。下落から上昇へと転じるタイミングが難しいのですが、じり高を狙って、ドル買いを行うのも一つの手。ただし、大底を当てようとは思わないでくださいね。
買いにくいところ、売りにくいところを売買して突破するのが実需。実需は相場観でなく資金繰りで動く。ただその実需の資金繰りの売買の差額が相場を作っていく。(資金繰りしないと債務不履行になってしまう)
— 野村雅道 FX湘南(山下公園、稲取港、横浜田園) (@nomurafx) August 29, 2022