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トルコリラは金利を上げたい中央銀行と下げたくないエルドアン大統領で通貨安ダンスを踊る。

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このところ、トルコリラがどんどん下げています。2018年3月・・・対円では、26円台になるなど過去最安値まで下がりました。日本のFX投資家は反発を期待して買いが多い様子。トルコリラは金利高の影響でスワップポイントが多く、FXでは人気の通貨ペア。

経常収支の赤字やトルコの政局・隣国シリア及びクルド人との関係などの治安が弱気材料。

トルコリラが下がる下がる

◆トルコの経常収支 世界経済のネタ帳

トルコの経常収支

◆トルコのインフレ率

トルコのインフレ率

トルコのインフレ率は、2018年3月5日に発表された消費者物価指数の前年比で10.26%。11月は12.98%でしたから、それよりは低い状況。

一方、政策金利は、8.00%のままで、2016年11月から据え置かれています。トルコ中銀政策金利推移

エルドアン大統領の利下げ圧力

トルコのエルドアン大統領は、景気維持のために、低金利を中央銀行に指示しており、インフレが進んでも金利を上げられない事情があります。

エルドアン大統領は、金利を上げればインフレが進み、経済が悪化するために、国民の支持を失うと考えている様子。

それに対して、中央銀行は、インフレ目標5%が目的に達成するまで金融引締めを維持したい考え。できれば利上げしたい。インフレを利上げでとどめたいのにできないという壮大な実験が行われていることになります。

エルドアン大統領が利下げの口先介入をするたびに、トルコリラは下落しているので、今後も政治動向が大きな影響を与えるでしょう。投機筋は完全にトルコリラを狙い撃ちにしている感があり、エルドアン大統領か投機筋のどちらかが白旗を上げるまで戦いは続くのではないでしょうか。

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トルコの政策金利は経常赤字拡大に歯止めをかけインフレを抑制するには低過ぎると指摘。しかし利上げによって成長が減速することを政府が望まないため、中央銀行が動くには「市場から通貨へのある程度の圧力」が必要だろうと記述した。ブルームバーグ

市場からの圧力、FXでおなじみの売り浴びせ。

いつか、限界がくると一気に政策金利を上げるのでしょうか。

2014年1月28日(火)深夜(日本時間では1月29日(水)早朝)、トルコ中央銀行は緊急開催した金融政策会合において、政策金利を大幅に引き上げることを決定しました。

【トルコ中央銀行の政策金利】
1週間物レポレート:4.50%→10%(5.50%引き上げ)
翌日物貸出金利   :7.75%→12%(4.25%引き上げ)
翌日物借入金利   :3.50%→8%(4.50%引き上げ)

ダイヤモンドザイ

以前にも、急激に引き上げた前科がありますからね。日本のFXトレーダーもこれを狙っている面はあります。

◆トルコリラの月足・週足チャート 2018年3月23日 GMOクリック証券のFXネオ

トルコリラのチャート

この時は、トルコリラが上昇しました。しかし、長続きせずに下落トレンドに転じました。

トルコ経済自体が悪いというより、いびつな金融政策・エルドアン大統領の進める政策やドイツ・米国との関係悪化が通貨安を招いている形。

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