2017年3月半ばを過ぎ、トランプラリーの調整局面に入っている。今の状況でどこまで調整が進むのかフィボナッチの数字及び情勢を確認してみました。
FX・株式(CFD)の両方を使えるGMOクリック証券で検証しています。
今、目の前にある課題は、オバマケア代替法案と米金利上昇
調整局面の2017年3月直近のテーマ
- オバマケア代替法案の採決延期
- 金利上昇による米2月住宅販売件数の減少
- フランス大統領選挙
私も良く注目しているガンドラック氏によると株価・債券の上昇は続くも、金利が上昇した時は危ないという見方を続けています。そして、オバマケア代替法案を可決できなければ、他の政策に対しても実行できないのではないかと疑問が生じて、市場の信頼が一気に揺らぐリスクを指摘。
機関投資家をはじめプロの市場では、ポジションを取らずに、オバマケア代替法案の決着が付くのを見守りたいとの意思が強い。
オバマケアを撤廃するトランプケアの内容及び成立までのカレンダーは、NY在住の「My Big Apple NY」様が詳しく書かれています。
共和党保守派の反発。コーク兄弟など保守団体の反発が強い様子。
イースター(4月7~24日)までのオバマケア廃止・代替案の成立を目指します。野心的な見通しを含めた、ゴールドマン・サックス作成のカレンダーがこちら。オバマケア修正案は保守派が反発
米ドル/円のフィボナッチ・リトレースメントによる調整レベル
押し目・調整の目安となるフィボナッチ・リトレースメントを見てください。
●米ドル/円の週足チャート:2017年3月24日 GMOクリック証券のFXネオ
直近安値は、2016年6月24日の98.970円。高値は、2016年12月15日の118.665円。
おおよその調整となりうるフィボナッチリトレースメントの数字は以下の通り。(こちらは概算数字)
- 114.01:23.6%
- 111.143:38.2%
- 108.826:50%
- 106.509:61.8%
すでに、110円台まで調整が入っており、38.2%ラインを突破しつつあるのが、現在の米ドル/円相場。
FXの個人投資家として、海外からの注目も熱いミセスワタナベ(日本のFXトレーダー)は、111円台半ばあたりからドル買い注文が集まっているといいます。金利差収益のスワップポイントを狙うFXトレーダーが多いので、円高に動くと積極的に買いが入る特徴を持ちます。
111.0円にドル買い注文が多いとFX会社は話しており、底値と見ている向きが多い。
あまりにも、個人投資家の買いが集まるとそこを狙われるのは、FXでありがち。中長期は別にして、短期的には、要注意です。
NYダウのフィボナッチ・リトレースメントによる調整レベル
MACD及びチャートの形からも調整のありえるNYダウ。
●NYダウの週足チャート:2017年3月24日 GMOクリック証券のCFD
直近安値は、2016年1月20日の15364。高値は、2017年3月1日の21160。
おおよその調整となりうるフィボナッチリトレースメントの数字は以下の通り。(こちらは概算数字)
- 19794:23.6%
- 18949:38.2%
- 18266:50%
- 17582:61.8%
投資家のデニス・ガートマン氏は、米株の5%調整はありえると話しています。また、米2月中古住宅販売件数は、前月の569万件から3.7%減少の548万件。長期金利の上昇が要因と見られており、少し気になるニュースです。米長期金利の上昇が金融市場のサイクルを崩しかねないという話は、当サイトでも何度か書いている通り。
この辺りで、トランプラリーに一度、調整が入り、金利上昇の弊害が出てくるというのが、一番、起きやすいシナリオではないかと思います。