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2017年の米国利上げはどうなる?3回が有力も4回の可能性もありか。

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米国FRBの3月利上げ(14-15日のFOMC)は、確実視されています。10日の雇用統計で絶望的な数字が出ない限り、利上げを行うでしょう。

22:30に発表される米雇用統計の予想は以下の通り。

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2月の米雇用統計

★2月非農業部門雇用者数

  • 前回:+22.7万人
  • 予想:+19.0万人

★2月失業率

  • 前回:4.8%
  • 予想:4.7%

★2月平均時給 (前月比)

  • 前回:+0.1%
  • 予想:+0.3%

FXトレーダーにとって、気になるのは、米ドル/円をはじめとした為替相場の動き。そして、今後の利上げスケジュール。

3月のFOMCは、0.50-0.75%から0.75-1.00%への利上げが予想されており、ここまでは織り込み済み。

FRBの利上げスケジュール

昨年12月のFOMCメンバーの利上げ予想回数は3回。2015年・2016年の利上げ回数は一回だったことから、2017年の利上げスピードは以前より早くなりそうです。

この3回が2回もしくは4回になれば、サプライズ。4回の利上げ可能性を為替市場はまだ織り込んでいません。

ただ、トランプ政権後の株式上昇・インフレの状況・財政拡大政策を考えれば、4回の利上げという議論が出てきてもおかしくありません。

投資家のガントラック氏は、Fedは「何かが壊れるまで利上げを行うだろう」と語っています。その何かは米国の景気後退・株式市場の下落・世界的な危機?

2015・16年のFRBは利上げをするすると言いながら、なかなか利上げをしませんでした。そのため、市場の信認を失っていたとガントラック氏はいいます。「しかし、FRBへの信頼感は大きく変わり、敬意を受けている。」 ロイターのニュースから。

ちなみに、今、買うべき推奨銘柄も教えてくれています。

ガンドラック氏のその他推奨は次の通り:

  • 欧州株・債券は避けるべき
  • 割安のアジア株(特に日本株・インド株)は買い
  • (金利上昇予想から)銀行ローンが買い
  • (インフレ上昇予想から)物価連動債や金を保有
  • 独長期国債は売り
  • 銀行・金融株は売却済み

ファイナンシャルポインター

ガントラック氏の何かが壊れる=株式市場の下落

前回、2007年から2008年の金融危機時には、2006年の7月に5.25%まで利上げを行いました。この時、株価が本格的に崩れ始めたのは、2007年の10月から。

そして、FRBも利下げを始めています。

●米国:ダウ平均株価

ダウ平均株価

●米国REIT

米国REIT

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2008年の金融危機は、住宅バブルの崩壊から始まりました。米国REIT指数を見ると2007年2月にピークを付けた後に下落スタート

●米国の政策金利推移:2017年3月現在は0.50-0.75%(3月FOMC前)

米国の政策金利推移

金利変更時は、毎月のように利上げや利下げしていることが分かりますね。

不動産市況の悪化に対して利下げはやや遅れ気味?

主要各国の政策金利推移:FXの大手、外為どっとコムのグラフが便利です。

今後の米国金利予想

FOMCメンバーによる金利予想(ドットチャート)は以下の通り。(中間値)

  • 2017年:1.375%
  • 2018年:2.125%
  • 2019年:2.875%
  • 長期:3%

●2017年12月のCMC先物金利予想

CMCの金利予想

CMCの金利予想でも、そのレベルが予想されています。

ここまで、米国金利が上昇し日本の金融政策に変化がなければ、米ドル/円の動きはドル買いの勢いが勝るでしょう。

ただし、米国は消費者物価指数が上昇を見せており、2016年12月が2.1%、17年1月は2.5%(総合:前年比)と高くなりつつあります。そのため、実質金利ベースの日米金利差に大きな差が出てこない場合、短期でドルが上昇しても長期では下落する流れが起きても不思議ではありません。

ガントラック氏の言う何かが壊れる時が起きた時は、大きく株式や為替相場が動きます。その時に機動的に動けるのがFXの強み、リアルタイムの情報・価格を得やすいメリットもありますよ。

FXトレーダーのみなさん、まずは、米雇用統計・FOMCの内容に注目しましょう。

投資家は4回目の利上げの可能性も考えるべきなのだ。FRBはおそらく雇用やインフレの目標達成が迫っていると受け止めており、トランプ大統領と議会共和党が財政支出や減税に関する計画を実行に移すことができれば、経済の過熱が起こらないような方針転換を迫られるかもしれない。

さらに言えば、FRBは金融市場のセンチメントの変化についても考慮するだろう。あらゆる資産が高度に相関したリスクオン、リスクオフで特徴付けられる過去数年間の市場の行動パターンは最近になって崩れてきた。これは世界経済に対する懸念が薄れてきたことを示している。一部のFRB当局者は株式のバリュエーションの高騰と社債スプレッドの縮小を受けて、市場が少し熱狂し過ぎていると確信したかもしれない。WSJ

WSJのコラムでも書いているように、イエレン議長は急に金融市場に楽観的になったように見えます。そして、株式市場の熱狂を放置していては、更なるバブルや危機を呼ぶと考えているのかもしれません。

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