米国の金利を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)。ここの利上げ確率を計算して予想しているのが、CMEグル―プのFF金利先物。利上げ予想を数字で表示してくれるために、重宝します。
FXニュースや経済ニュースで、利上げ確率予想が出てくる場合は、ほとんどが、この数字を利用しています。Fedの動向が世界経済を左右することから、マーケットにとって、最重要な情報になります。
利上げ予想確率を計算しているFedWatch Tool
FF金利先物の数字自体もCMEは公開しています。しかし、そこから計算するのは大変ですから、実際の利上げ確率を計算してくれている「FedWatch Tool」を見るのが一番早い。日々更新されていますから、最新の利上げ予想確率がすぐに分かります。
FedWatch Tool:CMEグループ公表の利上げ予想確率
出典:CMEグループサイトを加工 クリックすると拡大します。
数字の元になるのは、CBOT(シカゴ商品取引所)のFF金利先物価格。政策金利の変更は、25bps(0.25%)刻みで実施されると仮定して計算。
FedWatch Toolの簡単な見方を図解しました。FXトレーダーは、重要なニュースで相場が動いた時にチェックしておきましょう。
かなり先のFOMCまで、Fedの利上げ予想確率を計算しています。目先の数字も大切ながら、先行きの状況を見ておくのも将来予想を見る上で重要です。
FF金利先物
FF金利先物は、FRBの金利目標となるFF金利を元にした商品で、シカゴ商品取引所で取引されています。
米国の民間銀行が、連邦準備銀行に預けている預金をフェデラル・ファンドといい、これを貸し借りする金利のことをFF金利と呼びます。FRBが決める金融政策の誘導目標として、このFF金利が使われており、金利面の重要な指標。
そして、これを上場しているFF金利先物は、投資家達の予想や思惑を加味して価格が決まります。つまり、先物価格が下落すれば=金利は上昇するため、市場が利上げをどの程度、織り込んでいるかの判断材料となるわけです。
画面下部には、将来のFF金利を予想したドットチャートも!
FOMCメンバーが適切と考えている金利水準をドットでグラフ化したもの、先行きの金利動向を判断できるグラフ。2016年現在は、米国の金利が上がると予想されています。
参考サイト