バイナリーオプションとして人気の高かったFX商品の自主規制案が公表されました。この商品は為替相場が上がるか下がるかを選択するという意味で「二択型商品」と呼ばれています。
日経新聞のバイナリーオプション規制の記事
2012年12月14日の日経新聞の記事で、バイナリーオプションについての自主規制案が明らかになった件が書かれています。
最大の規制ポイントは、「一定時刻の相場が高いか安いかを予想する最も単純な仕組みの商品はFX会社が適用できないようにする。」
かなり、思い切った規制内容になりそうです。もともと、オプション取引は、買う権利・売る権利を売買する取引として金融で発展してきました。ただオプション料・コール・プット・時間的価値などオプションの専門用語が多く複雑なことから、一般投資家に普及していません。
そのオプション取引をカンタンに分かりやすい部分を取り出したのが、バイナリーオプション(二択型FX)だったわけで、「単純な仕組みの商品」を規制するのは、提供会社にとり痛手。
二択型FX:バイナリーオプションとは
- (1)判定時刻の相場が投資時点より高いか安いか
- (2)判定時刻にFX会社が決めた複数の水準より高いか安いか
- (3)判定時刻までに一定水準に触れるか触れないか
バイナリーオプションは、「HIGH・LOW」「外為オプション」などの名前でFX会社から提供され、設定された判定時刻の為替レートが「上がるか=HIGH」「下がるか=LOW」を予想する取引です。
取引は、オプション料として購入金額が設定され予想が当たれば、「お金が貰え(ペイアウト)」「外れれば購入金額分の損」となります。
人気の理由
50円から取引できる会社もあり、判定時刻も最短5分後から可能(会社により異なる)です。投資商品の中でもカンタン手軽として人気がありました。
ただ、5分・10分で勝負が決まるため、かなり投機的だとして以前より規制の噂があったことは事実です。
ドル/円の5分足。83.88円のドル/円が一定時刻後に上がっているか下がっているかを予想するだけの手軽さと少額からの取引が人気の理由。
規制の内容と理由
バイナリーオプション規制の理由としては、賭博性が高い・賭博と区別しにくいという点が挙げられています。
勝率50%でも利益が出る口座は2~3割確率的には50%で的中し、当たるとお金が2倍弱になる。この2倍弱という倍率がポイントで、たとえば1.8倍のペイアウトを設定している業者を利用した場合、50%の的中率では投資を重ねるごとに損失が膨らんでいきます。
そのほかの規制内容のポイント
- 購入から判定までの時間について「十分な期間」を設ける。
- 1日に取引できる金額や損失額に上限を設ける
- 購入後に自由に反対売買できるようにする
- 総取りや売り切れについても規制を設ける
などがポイントになってきます。総取りはルーレットの「0・00」が親の総取りになるようなもので一定の価格帯は顧客の全負け・FX会社の総取りを禁止の方向です。
これでFXのオプションが消えずに、規制に合わせた形の商品開発が行われて、安心して取引できる方向に向かうことを期待しています。
GMOクリック証券では規制の対応内容を自社のウェブサイトで公表。
一般社団法人金融先物取引業協会にて、自主規制ルール「個人向け店頭バイナリーオプション取引業務取扱規則」が2013年7月18日に制定され、2013年8月1日に施行されました。GMOクリック証券の規制対応
バイナリーオプションを提供しているFX会社
●GMOクリック証券:低スプレッドで人気のFX会社で世界一取引の多いFX会社です。
●FXプライム:GMOクリック証券の子会社です。