QEとは「Quantitative Easing」の略語で量的金融緩和のこと。普通は、景気が悪化した場合、金利を引き下げて資金需要を増やして、景気回復を促すのがセオリーなのですが、政策金利がゼロ近辺まで下がっていると、それ以上金利を下げることが難しくなります。
そのため、お金の量を増やすことで景気を刺激することがQEの狙いです。量的緩和は為替相場に大きな影響を与えるためFXトレードを行う方・市場関係者にとり大事な事項です。
日米英ユーロ圏の政策金利推移
出典:外国為替どっとコム
リーマンショックにより各国の政策金利は0~1%に大幅低下。元FRB議長のバーナンキ氏はヘリコプターでお金をばらまけば良いと発言したことからヘリコプター・ベンと呼ばれ、量的緩和(QE)を推進。
・QE1:2008年11月~2010年3月
・QE2:2010年11月~2011年6月
バーナンキ議長が実施した量的緩和は、QE「1」「2」と順番に数字が付けられています。
QE実施時の状況
- 2008年9月・・・リーマンショック
- 2008年11月・・・量的金融緩和(QE1)スタート
- 2009年10月・・・ギリシャ危機
- 2010年3月・・・QE1終了
- 2010年11月・・・QE2スタート
- 2011年6月・・・QE2終了
- 2012年9月:QE3スタート
- 2013年1月:QE3縮小スタート
QEで具体的に行われること
QE1・QE2によりFRBは合わせて2兆ドル以上の規模で住宅ローン担保証券や国債の買取りを行なう。
QE3は、米国債を毎月450億ドル、MBS(住宅担保証券)を毎月400億ドルの合計850億ドルを買い入れる。
米FRBは、雇用とインフレに責任を持つ義務を持ち、景気回復していけば縮小していくスケジュールを立てています。
【QEと為替動向】
GMOクリック証券月足チャート
【金利と金・原油動向】
現在は(2014年1月)、米国が量的緩和縮小(テーパリング)を始めたことでそれまで新興国市場に出回っていた資金が引き上げられており混乱を招いています。