今週は、トランプ大統領のメキシコ関税引上げ問題で、一気にリスクオフ。株価は大幅に下がり、債券は大幅に買われて、米10年債利回りは、2.14%台に低下。米ドル/円は、108.26円へと下落。今までのサポートだった109.15~20円を大きくブレイク。
タリフマンのメキシコ関税引上げショック
トランプ大統領は前日、6月10日以降メキシコからの輸入品すべてに5%の関税を課し、移民の流入が止まるまで関税率を段階的に引き上げると表明。NY市場サマリー:2019年5月31日
タリフマン(関税の男)と自称したトランプ大統領の衝撃ツィート。
これにより、世界経済への懸念が広まり、FRBの利下げが現実味を帯びる結果に。
トランプ大統領のメキシコ関係に関する一連のツィートは強烈。メキシコは、麻薬王や不法移民の手配師に支配されている。もう少しで明らかになると。
…travesty that is taking place in allowing millions of people to easily meander through their country and INVADE the U.S., not to mention the Drugs & Human Trafficking pouring in through Mexico. Are the Drug Lords, Cartels & Coyotes really running Mexico? We will soon find out!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) June 1, 2019
●メキシコ関税:不法移民が止まらない限り、税率を上げていく ●米国関税は、いよいよ中国製品から25%の関税徴収を開始 米中の関係改善も難しく、メキシコおよび他国への関税率への警戒も必要。
FOMCの利下げ確率、6月の15.8%はともかく7月47.8%(五分五分!)ってオイオイ 経済・金利見通しをアップデートする3・6.・9・12月以外の金利変更は「緊急利下げ」のレベル・・・ pic.twitter.com/7eDArpvsDj — 神田卓也 (@KandaTakuya) June 1, 2019
利下げ確率は、どんどん高まり、五分五分レベルまで。今年の利下げ確率は、2回が多数派で、3回派も登場。
◆米ドル/円の日足チャート アイネットFX 2019年6月2日
108円、107.78円、1月の年初来安値105.857円あたりが視野に。
基本的には、関税問題を巡るリスクオフによる円買いが続くと予想すべきでしょう。
英国や欧州の不安もあります。一方で、急激なリスクオフに対する金融・財政政策など株価下支え措置の発動による急反発も警戒したいところ。トランプ大統領にとり、株価の維持は死活問題ですからね。
当方では引き続き、「ユーロ安・ドル高」をメインシナリオとし、年初来安値1.1106を割り込む展開を予想いたします。
ドル円の予想レンジ:107.25-109.75
ユーロドルの予想レンジ:1.1025-1.1275