米国の4月雇用統計は、26.3万人増と昨年8月以来の伸びで、ドル買いの動き。
しかし、賃金の伸びが予想以下だったこと、4月ISM製造業景況指数が弱いことから、米債利回りの低下と米ドル売りの動きが出た。
4月の米雇用統計は強く、米国景気は持ち直している
4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値 前年比 1.7%
4月米雇用統計
失業率 3.6%
非農業部門雇用者数変化 26万3000人
平均時給(前月比) 0.2%
平均時給(前年比) 3.2%
4月米サービス部門PMI改定値 53.0
4月米総合PMI改定値 53.0
4月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数 55.5
ペンス米副大統領は、賃金の伸び悩みから、利下げを検討すべきであると発言しており、これも米債低下圧力。
米国の現状を巡る2つの考え方
雇用統計からは、利下げの必要がなく、FRBの様子見路線は正しいという考え方。
一方、統計数字は間違っており、米国の現状は危ない。職探しを諦めた人も多く、雇用統計にはその数字は出ない。だから、利下げは必要=トランプ大統領的な考え方。
さて、どちらが正しいのでしょうか。CME金利先物市場では、12月の利下げ確率が50%から47%に後退。トランプVSパウエルは、5分の押し合いを継続中。
一方、FRBが利下げを示唆しなかったことに市場は失望したが、FRBは本当に利下げする必要がなく、今回の雇用統計でそれが示された。経済は極めて良好であり、FRBは何も変更する必要がない。間違っているのは利下げを織り込んでいる市場だ。米雇用統計の反応
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どちらの考え方が正しいか悩むよりも、テクニカル中心にトレードする方が良いと思います。どちらの考え方が正しいかわかりっこないですからね。さらに、相場の反応まで読むのは至難の技。
米ドル/円の日足チャート 2019年5月5日 アイネットFX
ペンタゴンチャートの基本形は横ばい。ボリンジャーバンドは横ばいながらバンド幅の拡大に注意。
ペンタゴンチャートの方向性第一は、5/13の109.86辺りへの動き。第二は、6/1の112.613辺りへの動き。当たり前ながらその間で動くシナリオが最も有力。明日及び5/13が転換点。
FX羅針盤の5/6-5/10展望においてもドル/円の下げリスクに対する警戒感が顕著。
200日移動平均線(111.51)や、一目均衡表基準線(111.47)を全て割り込むなど、地合いの悪化が鮮明となりました。111円台を辛うじて死守したとはいえ、リスクは依然下向きと考えられます。特に、パウエルFRB議長記者会見後の「ドル独歩高」の局面においても、ドル円の上値が重かった点に注目すべきでしょう。米ドル/の5/6-5/10展望
米ドル/円の動き自体は下向き。ズルズル下がるリスクに警戒。
■来週の注目スケジュール
5月6日(月):国内株式市場は振替休日のため休場、中国財新PMI、欧小売売上高など
5月7日(火):豪貿易収支、中国外貨準備高など
5月8日(水):日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨、NZ準備銀行が政策金利発表、スイス失業率など
5月9日(木):中国生産者・消費者物価指数、米貿易収支など
5月10日(金):米消費者物価コア指数、中国マネーサプライ、中国経常収支速報などフィスコ