米トランプ政権は、いよいよ中国に対する関税を計画中。FXにおいて、通商紛争(貿易戦争)が激しくなった場合は、大きな影響を受けます。
ロイターでは、米国の保護貿易強化・・・貿易戦争が、FXに与える影響を記事にしています。
中国による知的財産権侵害による制裁としての輸入関税は、最大600億ドル規模(約6.4兆円)になる可能性。2018年3月23日までに発表する計画
過去の保護貿易とFXへの影響
2016年5月の中国製鋼板への反ダンピング関税:ドル指数が2%強下落、対人民元で2%上昇
2002年3月のEU鉄鋼製品への輸入制限:ドルが6%下落
FXアナリストによる貿易戦争で売り・買いの通貨
◆ミレニアム・グローバルのリチャード・ベンソン氏:韓国ウォンや台湾ドル・豪ドルなどのリスクが高い
◆ING:スウェーデンクローナのリスクが高い
◆バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ:カナダドルは最もリスクが高い。米ドルとNZドルも打撃あり。スイスフランとユーロは上昇。米ドルは、短期的にユーロと円に対して売り。世界的に成長ダウンやパニック売りが広まれば買い。円は買い
◆クレディアグリコル:円は買い
まとめるとFXと貿易戦争の関係は以下の通り
●リスク通貨:韓国ウォン、台湾ドル、豪ドル、スウェーデン・クローナ、カナダドル、NZドル、米ドルは短期的に売りの可能性も状況次第で買い。
●通商紛争が起きた場合に強い通貨は日本円:巨額の経常収支黒字と対外投資による資金逃避先となる。
◆米ドル/円をはじめとしたFX通貨ペアの日足チャート GMOクリック証券のFXネオ
2018年3月22日
最近の米国保護貿易の流れから、FX市場では、全般的に円が買われる流れが継続中。いよいよ、米中の本命知的財産権の侵害に対する関税交渉がスタートしますから、アジア通貨・資源通貨などを中心に荒れる展開がありそうです。