なんと、金融庁は、FXの証拠金倍率=レバレッジをさらに引き下げる方向で検討をしている様子。早ければ、来年(2018年)にも、内閣府令を改正して実施する予定。
日経新聞の報道を受けて、FX専業のヒロセ通商やマネーパートナーズGなどの株価は下落。
FXのレバレッジ10倍への引き下げ理由
金融庁が、FXのレバレッジを10倍に引き下げる理由は、リスクが高くなっていること。
- 外国為替相場の急変動で、投資家・金融機関が想定を超えるリスクを抱える
- 規制の見直しで、日本発の市場混乱を防ぐ
前回、25倍への制限は、その前に400倍というハイレバレッジがブームとなっていましたから、分かるのですけど、今回は厳しすぎるなと感じます。
現行の最大25倍から10倍程度に下げる案が有力だ。外国為替相場が急変動した際、個人投資家や金融機関が想定を超える損失を抱えるリスクが高まっていると判断した。国内の取引高は約5千兆円に上る一方、FX業者への規制は銀行などに比べ緩い面がある。規制見直しで日本発の市場混乱を防ぐ。日経新聞
FXで1万通貨のポジションを持つ時の証拠金
●米ドル/円が112円の場合
- レバレッジ1倍:112万円
- レバレッジ10倍:11.2万円
- レバレッジ25倍:4.48万円
レバレッジが25倍と10倍では、必要となる最低証拠金がかなり違うということがお分かり頂けると思います。
あまり、ルールを厳しくし過ぎると抜け道をくぐる人が増えると思うのですけど、金融庁がここまで出している以上、再考は難しそうですね。金融先物取引業協会がんばれといいたいところですが。
ビットコインを含む仮想通貨取引きや海外FXに一部の取引が流れるのではないでしょうか
◆米ドル/円の月足チャート アイネットFX
現在の為替相場を見る限り、それ程、ボラティリティ(変動幅)が大きいわけではありません。急変動リスクで大きな損失を抱えるリスク・・・
それとも、金融庁は、リーマンショックを超える金融危機を予想しているのか。
金融庁の森信親長官は、銀行をはじめ金融機関に対して、厳しい監督体制を敷くと以前から話していることから、この話もその辺りの一環なのかもしれません。
とはいえ、FXは、自己責任及びある程度のリスク管理ができている良い金融商品だと思います。FXのレバレッジ25倍維持かせめて15~20倍位に妥協して欲しいものです。