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日銀とFRBの出口戦略:河村小百合氏が語る逆ザヤリスク

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いよいよFRBは、資産買入れで膨らんだ資産規模縮小を議論しはじめました。そして、日銀は出口戦略を検討している段階であり、まだどのように進めていくかを公表していません。日本総合研究所の河村小百合氏が、週刊エコノミストで量的緩和の出口戦略を紹介しています。

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FRBの出口戦略

FRBの出口戦略ガイドライン:2014年でもご紹介しているように、利上げとバランスシート縮小を上手に実行するのが責務。

Fedの資産規模は約4.5兆ドルと名目GDP比は約25%にも達する程に膨らみました。そのため、この巨大な資産を減らしていかなければいけません。

とはいえ、買い入れた資産を売却すると、売却損が出てしまいます。さらに、金利が急上昇してしまうリスクも。そこで、Fedは買い入れた資産の満期が来れば再投資しない方法でバランスシート縮小を行う予定。それでも、量的緩和と逆の事を行うわけで米金利には上昇圧力がかかります。

2018年から4年間で、約2兆ドルの国債やMBSの満期⇒再投資せずに、資産を圧縮させるシナリオ。

日銀の資産規模と出口戦略

日銀の資産規模は河村小百合氏によると約490兆円、名目GDP比80%を突破とFed以上に膨張。

  • 2000年末の総資産:約107兆円
  • 2005年末:約156兆円
  • 2017年2月末:約488兆円

さらに、保有資産の加重平均利回りが約0.3%(2016年9月)しかない。ということは、今後、金利を0.5%上げるだけで逆ザヤになってしまいます。実際に、2016年上半期には、約2000億円の当期損失を計上。日銀の出口戦略は、Fed以上に困難になりそうです。

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河村氏の言う復路については、黒田総裁が後任任せにしてしまうのではないでしょうか。

下記の引用をさせていただいたブログには、細かく日銀の国債購入や資産規模のデータが揃っていますので参考にしてください。

日銀の買入規模がFRB、ECBに比べて大きいことが分かります。特に対GDP比では約76%と非常に高い水準となっています。更に日銀はマネタリーベースが年80兆円増加するペースで買い入れを継続していますので、今後も同様の政策が継続されるのであれば、1年半後には日銀BS規模は対GDP比で100%を突破するでしょう。日銀の国債購入限界

2013年4月に導入した量的・質的金融緩和によって日銀は、国債買入額の規模が増大しました。行きはよいよい帰りは怖いの時が近づいてきているのではないでしょうか。

日銀の岩田規久男副総裁は、4月25日の財政金融委員会で、出口戦略についていくつかのシミュレーションをしていると話しています。しかし、インフレ目標2%まで遠い現状では、出口戦略を公表すると市場の混乱を招くという理由から公表しないと言います。質問者は、FX・金融業界で名高い藤巻健史氏。

出口局面では、当座預金の付利の引き上げなどによって、日銀の収益が大きく減少する可能性が大きい。このため日銀は、保有国債の利息収入を積み立て、損失が発生した場合は取り崩すことができるよう、債券取引損失引当金を拡充している。

岩田副総裁は、引当金拡充について「大きな効果を持つ」とし、出口に向けた「事前の対応としては十分と認識している」と語った。

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