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  1. 英ポンドとイギリス
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英国のEU離脱ショックで100円割れ、為替・株価が暴落のブラックフライデー=2016年6月24日(金)

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英国の国民投票の結果、EU離脱派が勝利し、英ポンドが大暴落。米ドル/円も大幅高と為替・株式ともに大幅な相場変動になっています。FX会社が予告していた通り、スプレッドは急拡大して取引に支障をきたした例もあった様子。

夜から朝にかけては、残留派が優勢と報道されており、株式市場は大幅に上昇。ところが日本時間の8時過ぎに流れは一転。EU離脱派が優勢のままで押し切りました。

これによって、長らく続いたブレグジットの第一幕として「国民投票」を終えて、次のステージへと進むことになります。

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EU離脱派の勝利で全てが終わるわけではなく、これから、本当にEU離脱するのか?どのような形で離脱するのか? を決めなければいけません。英のキャメロン首相はEU残留派でしたが、国民投票の結果に従う意向。

おそらく、キャメロン首相は辞任することになると思います。二度目の投票はないとも話していましたし、英政府としてはEU離脱に動き出さざるを得ないでしょう。ただし、今回の投票結果を受けて、スコットランド独立の話も再燃するでしょうから、まだまだ英国絡みのイベントは起こるのではないでしょうか?

世界経済は混乱に陥る可能性が高いと考えられてリスクオフの動きが出ています。

EU離脱派の勝利で為替・株式相場は大暴落

英国民投票が始まってから、日本時間6/24の朝までは残留派優勢で英ポンド/円は上昇。8時15分頃から流れが変わり、わずか5分で10円の大暴落。日経平均株価も1000円超の下げ。

結局、160円台から133円台まで、半日で、滝のようなフォールダウン。

●英ポンド/円チャートの5分足チャート:DMMFX

英ポンド円の動き

チャート画像はクリックすると拡大します。

●英ポンド/円の月足チャート:アイネットFX

英ポンド円の月足チャート

あっさりと134円の目標値を達成。3本のルートが考えられるが、このまま下に進む確率が高いか?反発して雲に沿って進むのか?

●米ドル/円の日足チャート:DMMFX

米ドル円の動き

DMMFXでは、円高の最高値:100円を大幅に割れて98.931円まで達しました(2016年6月24日14:21現在)

この間、FXのスプレッドは大幅に拡大するなど取引しにくい状況。

なお、100円割れの段階でも日銀の介入はなし。24日午後に麻生太郎財務相は緊急会見を開き、為替市場に注目していると発言。英国のEU離脱派勝利確定を受けて、少なくとも口先介入は実施するのではという市場は肩すかし感。

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もっとも、今回のEU離脱派勝利は、想定されていたリスクシナリオであり、日英欧米と事前協議しているはず。少々為替相場が動いたところで日本単独でどうにかなるものではありません。介入や金融政策発動は、事前方針通り進めるでしょうから、これから夜にかけての動きがどうなるかはまだ分かりませんね。

NY市場は、さらにブラックフライデー化するのか? それとも中央銀行が一斉に動き出すのか。

●英ポンド/円、英ポンド/ドルを筆頭に大暴落。変動率比較。英ポンドは10%の下落。

変動率

DMMFXの比較チャート

★BBCの開票速報:ほぼ終了の状態で、EU離脱派(Leave)がEU残留派(Remain)に勝利。

投票結果

新たな火種となりそうな地域別の投票結果も見ておきましょう。

地域別の投票

出典:BBC

イングランドのウェールズは、EU離脱派が優勢。北アイルランドとスコットランドはEU残留派が優勢。こんなに地域ごとにくっきりと色分けされてしまうと、スコットランドがイギリスから独立してEU加盟という話が盛り上がりそう。

2014年9月18日、世論調査では賛成と反対が拮抗した状態で投票が始まったが、賛成票は32あるカウンシルのうち最大都市グラスゴーを始めとする4つのカウンシルで反対を上回ったものの、それ以外のカウンシルでは反対が上回った。最終的に、スコットランド全体では反対票が55%となり、独立は否決された。自治政府のサモンド首相は敗北を認め、「スコットランドの人々は現時点で独立をしない決定をした。それを受け入れる」と述べた。スコットランド独立問題

2016年6月24日は、後世に英国のEU離脱ショックやブラックフライデーと呼ばれるのでしょうか。FX・株式・金融市場にとって歴史的な日として記憶に残ります。

拡大を続けきたグローバル経済は、経済全体のパイを拡大する可能性はあっても、全員を幸福にはできない。それどころか、過酷な競争で上位総取りになってしまう。実際のところは議論の余地ありもそう見えるのは確かだと思います。

持てる者と持たざる者の格差が開いてしまい、例え、経済は鈍化しても、独自性や民族のアイデンティティを重視したいという考えが地域・国によって優勢になってきました。

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