物価は、モノの価格を示すもので、衣料・食料・エネルギー・家電など様々な製品やサービスを購入する時の値段です。そして、物価が上昇することをインフレ・下落することをデフレと言います。
そのインフレ・デフレを判断する指標の一つが消費者物価指数(CPI)で、日本・米国・欧州とどの国でも、FXトレードを行う場合に重要な指標です。英語は、Consumer Price Indexで、CPIと略されます。毎月公表されますから、指標発表時は、FXの経済指標カレンダーで確認しておきましょう。
消費者物価指数(CPI)はインフレターゲット上重要
インフレを測る指数には、他にも生産者物価や卸売物価もあります。しかし、消費者に直結する消費者物価指数こそがインフレを端的に表す指標でしょう。
昨今の先進国経済は、デフレに苦しんでおり、緩やかなインフレを起こして経済を活気づけるリフレ政策を取っています。インフレ率を見るためにもこのCPIは重視されるわけです。
ちなみに、緩やかなインフレとして、2%前後を目標とすることがほとんど。インフレターゲットと呼ぶ中央銀行の政策。
●日米の消費者物価指数推移:2013年10月~2013年4月
データは、For FX Traders..
2016年から両国の消費者物価指数に明確な差が生じています。2015年秋口辺りからの下落は、原油価格の値下がりでエネルギー価格が下がったことが一つの原因と言えるでしょう。
原油価格は、1バレル25ドルの底値から50ドルまで上昇しているため、今後のCPIも上昇していくはず?
原油価格と関係の深い2016年2月底値のレギュラーガソリン価格は101.8円、5月は109.5円と上昇中。
●ガソリン価格推移グラフ:e-燃費 レギュラーやハイオクガソリン価格の推移を確認できます。
消費者物価指数のコア指数
指数を構成するモノの中で、食品やエネルギーは、季節変動の影響を受けやすく、これらを省いたコアやコアコア指数もあります。
また、前月比及び前年比の両方の数字が公表されますので、数字を確認する時はご注意ください。
物価の基調をみるための指標として、「総合」から天候に左右されて変動の大きい「生鮮食品」を除く総合指数を「コア」指数と呼ぶ場合があります。また、アメリカ等諸外国で重視されている指標と同様のものとして、「総合」から「食料(酒類を除く)及びエネルギー」を除く総合指数があり、それを「米国型コア」指数又は「コアコア」指数と呼ぶ場合があります。総務省統計局コア指数について
金利と消費者物価指数の関係
インフレターゲットを実施する上で大切な指標の一つ。そのため、政策金利絡みで重要な指標です。消費者物価指数が上昇していけば、政策金利も引き上げられていく可能性が出てきます。
FXスワップポイント派の方は、保有している外貨の消費者物価指数を確認しておきたいところ。
また、短期・中長期のFXトレードにとっても実質金利を計算する上で大切な消費者物価指数の動向は見逃せません。FXで為替相場を予想するなら、米雇用統計と共に単月だけの数字ではなく毎月の流れを知っておきたい指標。
消費者物価指数に関するデータ掲載サイト
【発表時期】
米国:毎月15日前後(米国東部時間8:30)
日本:毎月26日を含む週の金曜日 08:30
- 日本総務省統計局:消費者物価指数
- 米労働省労働統計局
- 各国経済指標データ:外為どっとコム
- 世界の経済指標グラフ