FXに限らず、経済は、予想外の突発事故で大きく動く時があります。経済的なファンダメンタルを超えた事態として、戦争・事故・大災害など様々な事件を想定できますね。こういった事態は、学歴・経験値に関係なく予測不可能です。
それこそ、偉い学者様でもお釈迦様でもわかるめえ、という事態ですね。近年においても米国の同時多発テロ・1985年のプラザ合意・2011年の東日本大震災などは予想外と言えるでしょう。
平常時では予測できない大事件が起きた時
大事件が起きた時は、世界中の投資家が一斉に同じような行動をします。
- 動かず様子を見る
- ポジションを決済して中立に戻す
このポジションを決済することが曲者です。FX初心者には、声を大にして訴えたいところ。戦争が起きれば必ず米ドルが買われるといった公式があれば分かりやすいのですが、昨今の為替や株式市場はそう単純ではありません。
グローバル経済で、流動性や連動性が高まったことと現物ではなく証拠金による差金決済が増えたことで「ポジションの巻き戻し」が大きく相場に影響します。
ポジションの巻き戻し
皆が一斉にポジションを決済するということは、それまでのトレンドと逆方向に動きやすいということ。
例を挙げると、金利差(スワップポイント)を生かした円キャリートレンドで、円安ポジションが多ければ、大事件で決済されて円高に動きやすくなります。
リスクオン・オフと概念的には同じ。そして、ポジションの巻き戻しが終了すると、市場はリスクオフに傾きやすくなります。
このような時に、慌てて取引しても上手に行かないことがほとんど。どうするか決断したら後はあまりぶれずに、方針を貫き通すことです。基本的には攻めより守りでしょう。
物語の中では、大事件が起きた時にこそ、大儲けした伝説が出てきます。ロスチャイルド財閥のネイサン・ロスチャイルド氏が、ナポレオン戦争時のワーテルローの戦いで英国債を叩き売って暴落した後に密に買い戻した話は有名。
それ以外にも、伝説的なディーラーや相場師の話は多い。その逆に大損して退場した相場師も多いのです。自分以外の人も、精神的に不安定な事を忘れずに、市場価格は必ずオーバーシュートするため、巻き込まれないように。FXはスプレッドが狭いためデイトレーダーやスキャルピングトレーダーも大勢います。たまたまストップロスを入れ忘れた時に大事件が起きてしまうもの。昔流行ったマーフィーの法則のように。