特に外貨預金の経験者は間違えやすいレバレッジ。FXでは預けた資産の25倍まで取引可能。その計算方法をご紹介します。
レバレッジは無理に使わなくてもOK。レバレッジ取引を行うかどうかはお客様次第。預ける証拠金を増やして取引額を小さくすれば、外貨預金と同じ1倍の取引も出来る。
FXは外貨預金よりコストや金利で有利ですからぜひリスクを抑えた形での取引も行ってください。
FXサイトの目次
レバレッジの計算方法
計算式は以下の通り。
レバレッジ=(通貨ペアのレート×取引数量)÷口座への預入資産額
具体的な計算方法をGMOクリック証券デモトレードの建玉・余力画面を使って見ていきましょう。SBIFXトレードやDMM証券など他会社も同様の仕組みです。
1.証拠金として100万円を入金した場合
●入金したばかりでポジション(建玉)はゼロ。
●純資産として証拠金を100万円預けています。ポジションがないためレバレッジも無。
2.レバレッジと必要証拠金の計算
FXでポジションを持つ時は、外貨預金と違い代金の全てはいりません。定められた証拠金を取引口座に入金していればポジションを持つことが出来ます。
【最大25倍のレバレッジ=4%の必要証拠金があれば取引可能な計算】
1万通貨単位あたりの必要証拠金例
- USD/JPY(米ドル/円):45,778円
- EUR/JPY(ユーロ/円):57,014円
- GBP/JPY(英ポンド/円):72,672円
2014年11月21日(必要証拠金額は為替レートの変動にあわせて金額が変動します)
●証拠金計算機:通貨ペア・証拠金率・取引単位を入力することで、必要な証拠金を計算できるツール。
3.レバレッジの計算で間違えやすいポイント
ここが勘違いしやすいところで下記のような考え方は間違いです。
- 必要証拠金額しか入金してはいけない
- レバレッジは必ずかけなくてはいけない
- レバレッジの倍率はFX会社が決めて顧客側は選択できない
外貨預金で1万ドルを購入するときは取引代金の約100万円を入金します。
そのためかFXで1万米ドルを購入するときに低レバレッジを望みながら必要証拠金の45,778円だけ入金する方がいらっしゃいます。
4.1万米ドルを購入する具体例
100万円を入金して、米ドル/円を1万ドル(約100万円分)買った場合にレバレッジの計算。
米ドル/円の買いポジションを1万買うと建玉レートが114.476円、評価レートが114.469円。買った直後ですからほぼスプレッド分だけ評価損益がマイナス。
そして、リスク状況でレバレッジを見ると【1.14倍】。
冒頭の計算式を使うと【1.14倍】を導き出せます。
(1)預けた証拠金100万円
(2)取引額が10000米ドル×114.476円=114万4476円
(3)レバレッジ計算=114万4476円÷100万円=1.14倍
取引額と同額に近い金額を証拠金として預けるとレバレッジ1倍で取引できます。
- 大きなリスクを取りたくない。
- 外貨預金と同じような取引をしてスワップポイント(金利差分)を得たい
- レバレッジをかけたくない
FXの利点であるスプレッドの狭さやスワップポイントの高さ・取引の利便性を活用したい。でも高リスクの取引は嫌だという方はレバレッジが1倍前後になるように証拠金を多めに預けておけばいいのです。
5.レバレッジを10倍以上にした例
同じ100万円の証拠金を預けた状態で米ドル/円を10万通貨(約1000万円分)保有した状態です。
レバレッジ計算をすると1145万円÷100万円=11.45倍
少ない証拠金で大きな取引を行えることはFXトレードの魅力。何度も取引を経験した熟練トレーダーは3倍~10倍レバレッジに対応できるでしょう。
FX初心者は、1倍~3倍程度のレバレッジに抑えておくことを当ブログは推奨しています。実際の取引やデモトレードでポジションを持つとレバレッジと預かり資産の関係は理解しやすいはず。