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  1. 為替相場の基礎知識
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原油価格と通貨【生産・埋蔵データ】

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20世紀は石油の世紀とも言われ、原油高はガソリンの高騰から始まり私達の生活に直撃します。

FX・為替取引でも原油価格の動向は着目されるポイントの一つであり資産運用の手段として商品先物取引・CFD・商品ファンドなど多くの投資商品を通じて運用を行うことができます。

【原油価格と原油について】

原油は世界各国で採掘されていますが自然のものだけに良質なものから低品質のものまでばらつきがあります。
そのため原油価格は、生産地・品質によりそれぞれ異なり、最も一般的に報道される原油価格の基準として使われている価格がアメリカで取引が行われるWTI原油価格です。

◆世界の三大石油市場

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欧州

アジア

アメリカ

マーカー原油

ブレント原油

中東産原油

WTI原油

生産量

約50~60万バレル/日

ドバイ:約7万バレル、オマーン:約75万バレル/日

約30万バレル/日

先物市場

ICEフューチャーズ

TOCOM(東京工業品取引所)

NIMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)

原油価格の単位は、基本的には「バレル=語源は樽」が使用され、1バレルは約159リットルに相当します。
・ブレント原油:イギリス・北欧に囲まれた海「北海」にあるブレント油田で産出する原油
・WTI原油:ウエスト・テキサス・インターミディエイトの略でアメリカテキサス州を中心とした地域で産出される原油
・ICEフューチャーズ:旧ロンドン国際石油取引所、現在は、インターコンチネンタル取引所の傘下

原油と通貨の関係

米ドルがユーロに対して下落基調の時には原油価格は上昇、逆に米ドルがユーロに対して上昇基調の時には、原油価格は下落という関係になっています。
そのほか、石油産出国のノルウェー、資源国オーストラリアなどに影響を与えることがあり、原油価格が上昇すると燃料・石油化学製品・ひいてはあらゆる物価に影響を与えますのでインフレにつながります。

【原油から精製する石油製品とその用途】
LPガス:工業・家庭用燃料ガソリン:乗用車燃料ナフサ:石油化学製品ジェット燃料:航空機燃料灯油:暖房用燃料軽油:トラック・バス燃料重油:発電・ボイラー燃料アスファルト:道路舗装

【OPECと概要】

OPEC(石油輸出国機構)は、1960年にイランの呼びかけにより5か国で結成され、1973年の第四次中東戦争時には、イスラエル支持の先進国に原油供給を削減し結果的にオイルショックを引き起こしました。

現在のOPEC加盟国は中東・南米・アフリカと広がっていますが、政治体制に不安を抱え民主化を求めるデモが中東各国で頻発しており政治体制が安泰といえない状況が続いています。

◆OPEC加盟国の概要

OPEC加盟国 政治体制 原油生産量(2010年) 原油生産能力(2010年) 石油輸出量(2009年)
サウジアラビア 君主制 8,190 11,940 6,268
イラン イスラム共和制 3,740 3,900 2,232
イラク 共和制 2,400 2,600 1,906
クウェート 首長制 2,275 2,800 1,348
アラブ首長国連邦 連邦制 2,270 2,800 1,953
ベネズエラ 大統領制 2,150 2,650 1,608
ナイジェリア 共和制 1,825 2,850 2,160
アンゴラ 共和制 1,770 2,150 1,770
リビア 共和制 1,550 1,750 1,170
アルジェリア 共和制 1,240 1,375 748
カタール 首長制 800 900 647
エクアドル 共和制 486 500 329

生産・輸出は千バレル/日   出所:石油連盟今日の石油産業2011

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◆主要地域(国)の石油需要の見通し

北米・日本等の先進国需要は減少傾向にあり中国・インド等の新興国が経済成長に伴い増加
北米(米国)の石油需要は、大きい

地域(国) 2009年 2020年 2035年
北米 21.9 21.4 19.4
欧州 12.7 11.9 10.4
日本 4.1 3.5 2.9
ロシア 2.8 2.9 3
中国 8.1 11.7 15.3
インド 3 4.2 7.5
中東 6.5 8 9.2
アフリカ 3 3.3 3.8
中南米 5.3 5.9 6.2
国際船舶向け 6.5 7.5 9.1
世界合計 84 91.3 99

単位:百万バレル/日 出所:IEA(国際エネルギー機関)世界エネルギー見通し2010

◆世界の原油生産量と埋蔵量

生産量においてはおなじみの中東よりロシアの方が上です。
米国・中国の生産量も大きいが、こちらは国内需要に回り輸出には向きません。

●世界の石油生産量

生産量 割合
ロシア 10,180 14.1
サウジアラビア 8,290 11.5
アメリカ 5,490 7.6
中国 4,055 5.6
イラン 3,700 5.1
イギリス/ノルウェー 3,040 4.2
カナダ 2,740 3.8
メキシコ 2,575 3.6
イラク 2,360 3.3
クウェート 2,300 3.2
UAE 2,299 3.2
その他 25,081 34.8
世界合計 72,110 100

単位:千バレル/日 Oil and Gas Journal

●世界の確認埋蔵量

国名 確認埋蔵量 割合 可採年数
サウジアラビア 262,600 17.9 87
ベネズエラ 211,170 14.4 259
カナダ 176,214 11.9 175
イラン 137,010 9.3 101
イラク 115,000 7.8 134
クウェート 104,000 7.1 124
UAE 97,800 6.7 117
ロシア 60,000 4.1 16
リビア 46,420 3.2 82
ナイジェリア 37,200 2.6 49
中国 20,360 1.4 14
アメリカ 19,121 1.3 10
メキシコ 10,420 0.7 11
アンゴラ 9,500 0.6 15
イギリス/ノルウェー 8,529 0.6 8
世界合計 1,469,615 100 56

単位:百万バレル Oil and Gas Journa2010

原油は地中に存在することから採掘・調査に技術的・コスト的な限界があります。
仮に資源が存在しても採掘することができないこともあります。

そのため、上記の確認埋蔵量は増える可能性が大きく、原油価格の上昇により採算割れの油田からの採掘が期待できます。
とはいえ有限の資源であることは変わらずいつかは枯渇します。

特に中東を除く各国の可採年数は、短いことは経済成長に大きな影響を与える要因です。

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