米国にはFedウォッチャーと呼ばれる専門記者がいる程、金融政策当局の動きは重要になっています。近年は政府の政策よりも中央銀行の動向の方がはるかに経済を動かします。
FXで資産運用を行う投資家は、必ず中央銀行の政策や要人発言をチェックしておきましょう。
基本的に中央銀行は、政府からの独立性が重んじられています。政府のいいなりになるとどうしても景気に配慮した金融政策が重視されてインフレの恐怖が増幅されるからです。
重厚な日本銀行の建物
FXサイトの目次
主な中央銀行の仕組みを比較
世界中のほとんどの国に存在する銀行システムの中核に位置する中央銀行の政策決定をご紹介します。
●金融政策決定会合:、中央銀行が金融政策運営を討議・決定する会合
彼らが政策金利の変更や量的緩和などをきめます。Fトレーダーは、何を誰が発言したのか常に意識していますし、特に総裁の考え方がハト派なのかタカ派なのか気にします。
日本銀行(BOJ)の金融政策
・政策委員会の組織:総裁、副総裁2人、審議委員6人の合計9名
・開催頻度:原則月2回で定期的に開催
・政策目標:物価の安定を計り国民経済の健全な発展に寄与する。決済システムの安定と金融システムの安定。
政府からの独立性を常に揶揄される存在。それまで量的緩和拡大やインフレターゲットへの反対派が多かったのに安倍政権の誕生で委員の意見が急転回したのは日本らしい態度。
米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策
日本では一般的にFRBと呼ばれます。海外ではFederalを略してFed(フエッド)と呼ぶことが多い。現在の組織は1913年の創設。
・連邦準備制度理事会:議長と副議長を含む理事7名。任期は14年で大統領が任命し上院の承認を得て就任。
・公開市場委員会(FOMC):理事全員7名、NY連銀総裁1名、他11地区の連銀総裁から4名の12名
・開催頻度:年に8回、約6週間ごとの火曜日に開催
・政策目標:雇用の最大化と物価の安定
※連邦銀行ではなく制度であるのは、複数の組織から成り立っているからで、理事会の監督下に全米12の地区ごとに連邦準備銀行が存在。地方分権主義が強い米国ならではの組織体。
欧州中央銀行(ECB)の金融政策
・理事会の組織:総裁、副総裁と理事4人、ユーロ参加の中央銀行総裁で構成。
・開催頻度:月1回
・政策目標:物価の安定。通貨の役割の重視。将来の物価動向に関する見通しの幅広い評価。
参加国が多く主権国家の寄合所帯。ただし欧州のソブリン危機などを経てその役割と期待度は高まる一方。
イングランド銀行(BOE)の金融政策
・金融政策委員会:=総裁、副総裁2人、理事2人、外部委員4人の合計9名
・開催頻度:月に1回
・政策目標:以下の三点
- 通貨の完全性と価値の維持
- 内外金融システムの安定性の維持
- 国内金融サービスの実効性の確保
2014年の各国金融政策決定会合の予定スケジュール
日本銀行の目的(日銀サイト)
世界各国の中央銀行(日本での日銀)へのリンク(TraderJAPAN様)