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黒田日銀総裁の一期目が終り、出口戦略に苦しむ二期目がはじまる

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2018年3月9日の日銀金融政策決定会合は、現状維持で終了。FXもあまり動かずじまい。これで。黒田日銀総裁の一期目は終りを迎えて、二期目に入ります。

2013年からの一期目は、アベノミクス・円高解消・デフレ脱却が課題でした。黒田日銀二期目は、目標達成と出口戦略が課題。

2018年3月の金融政策決定会合

黒田日銀による現状分析は以下の通り。現在の状況を楽観的に捉えていることがうかがえます。

現状の分析

  • 景気は緩やかに拡大
  • 海外経済は着実な成長にあり、輸出は増加基調
  • 設備投資は増加傾向。個人消費も緩やかに増加
  • 住宅投資は弱含み。公共投資は高めの横這い

先行きの分析

  • 日本経済は緩やかな拡大
  • 生鮮食品を除く消費者物価指数の前年比は1%程度
  • 先行きは、2%に向けて上昇率を高めていく
  • リスク要因は、米国の経済政策・新興国の動向・英国のEU離脱・地政学リスク
  • 日本銀行は2%の目標実現に努力。安定的かつ持続するまで、金融政策を継続(長短金利操作付き量的・質的金融緩和)
  • 消費者物価指数の前年比上昇率(除く生鮮食品)の実績値が安定的に2%を超えるまでマネタリーベースの拡大方針を継続

黒田日銀総裁の5年間総括

◆米ドル/円の月足チャート:2018年3月12日 JFXのマトリックストレーダー

米ドル/円の動き

通貨安競争・貿易黒字などの要因で、75円台まで突入した米ドル/円は、アベノミクスによって円安トレンドに転換。FX市場も大盛況。しかし、125円をピークに円安はストップしてしまい、中長期的には、100円~120円のレンジにとどまっている状況。

2013年当時は、デフレによる経済の劣化が続き、デフレ脱却が課題だった。日銀は2013年4月に量的・質的緩和(異次元緩和)を導入。

日本経済は、5年間で大きく改善、企業収益は過去最高水準にあり、労働市場はほぼ完全雇用。賃金も緩やかながら上昇。

物価も、2013年の秋以降は、4年以上プラス基調で、デフレではない。

ただし、2%の物価安定目標は未達成。原油価格の大幅な下落も影響したが、デフレマインドの転換に時間がかかっている。

中長期的な予想物価上昇率は、弱含みを脱して、今後、実際に価格引き上げの動きが広がるため、上昇すると考えている。

やや自画自賛も入っています。まあ、テレビや新聞などマスコミの論調は、経済が良くない・給与が上がらないのも全て黒田日銀の責任的な時もありますから、少々の自己弁護や前向き論もいいと思います。これから、二期目は目標達成&出口戦略という難しい仕事が待ちかまているので。

二期目に入る黒田日銀:今後の予想シナリオ

ニッセイ基礎研究所のシニアエコノミスト「上野剛志」氏による2期目の黒田日銀で予想される4つのシナリオ

いずれの道もかなり困難なことが予想されています。

◆シナリオ1:2%の物価安定目標を早めに達成して、金融緩和の出口戦略を実行。

実現可能性:低い

理由:低成長とデフレマインドの環境下で2%の目標達成は難しい。財政も厳しく拡大余地は少ない。

出口戦略:難しい。利上げペース次第では、日銀の収支・財務が悪化する。緩和終了に伴う金利上昇で重くなる政府の財政負担。政府による緩和継続の介入もありえる

◆シナリオ2:物価安定目標達成前に、出口戦略に移行

実現可能性:高い

理由:2%の物価上昇を持続するのは難しく、一時的に2%を実現した時点で、出口戦略に向かう可能性がある。

課題:出口戦略の難しさはシナリオ1と同じ。目標を達成せずに、緩和を終わることで、日銀への信頼が低下し、金融政策の効果が減るリスクあり。

◆シナリオ3:物価安定目標未達成のため、緩和政策を長期に続ける。

実現可能性:高い

問題:出口戦略を行わないため、金利は低いまま。低金利の長期化で、金融システムへの副作用が増大するリスク。出口戦略の時期を遅らせることで、実行する時の難しさが高まる。

シナリオ4:物価の下振れリスクが高まり、日銀が追加緩和を実施

実現可能性:低い

経済:経済の悪化や円高が進んだ時に検討されるシナリオ

政策内容:金利引き下げには副作用も強くハードルが高い。ヘリコプターマネーや外債購入はリスクが高い。

 

どのシナリオが実現するのでしょうか。FXにも大きな影響を与える出口戦略は二期目に実行できる可能性は?

米欧がすでに、出口戦略を実行しはじめていることから、緩和継続には限界があるでしょう。私もシナリオ2の可能性が高いと思います。そうなると、しばらく固定されていた日本の国債利回りが変化するので要注意。

黒田総裁の発言がFX・金融市場に大きな影響をもたらしそうですね。

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