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2017年の【米ドル/円100円割れ】を予想するJPモルガンの佐々木融氏

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JPモルガン・チェース銀行の佐々木融氏は、世の中がドル高に偏る中で、2017年の米ドル/円相場は、100円割れもあり得ると米ドル安円高を予想。FX・個人投資家の間で知名度・人気の高い彼の考えはとても参考になります。

テレビ東京・ロイター・週刊エコノミストなどで予想やコラムを書いていますが、円高予想の理由を見ていきましょう。

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米ドル/円100円割れを予想する佐々木融氏の予想

2016年から米ドル/円は、弱くなっている。

●米ドル/円の日足チャート:2017年3月15日 SBIFXトレードで移動平均線とMACDを表示。

米ドル円の日足チャート

2016年も米ドル/円は、120円から100円まで下落している。

米ドルの強さに陰りが出てきた。

佐々木融氏の話を確認してみます。

2014~15年の米ドルは、主要通貨の中で最も強い通貨。この理由は、新興国経済が鈍化したことにある。

1.新興国経済の成長が弱まったことで、投資資金が米ドルに戻ってきた。

2.2015年に、FRBが最初の利上げを行うという期待があり、ドル高に繋がった。

2016年は、トランプ大統領の勝利で金利が上がる、ドルが買われる流れが起きた。

2017年は、米保護主義の高まりでドル安円高に

2017年は、米ドルが主要通貨の中で最弱になりつつあるとの話。JPモルガンの見解は、米国の保護主義は米ドルの売り材料。

  • 1990年代前半の日米貿易摩擦
  • 2000年代前半の米欧貿易摩擦

前例は、この二つで、両方とも米ドルは売られた。

米国は経常赤字で、対外純債務の大きい国。その中で、世界から投資マネーを呼び込むことで米ドルを支えている。もし、米当局や投資家がドル高進行に警戒感を持てば、米ドルは売られる。

米国の日本に対する圧力は?

2月の日米首脳会談は問題なく終わったと言える状況です。しかし、日本と米国の貿易は、自動車に偏っています。

中国からの輸入品は、広い分野から万遍ないのに対して、その点に違いがあります。中国からの輸入ストップは、米国民の生活に直結するも日本との貿易摩擦は困らない。

そのため、米国からの圧力・要求が高まるために、ドル安円高要因となりやすい。

米国の中国・日本への対応策は差がでそうです。佐々木氏の予想では、中国に優しく日本に厳しく。経済的な要素を考えれば、中国に厳しくすると米国もダメージを受けます。

しかし、トランプ大統領のこれまでを見ていると、有言実行型。ということは、中国に対してもかなりの圧力をかけるのではないでしょうか。

そして、日本は、孫正義さんはじめ米国及びトランプ大統領への理解を示すことができると思います。そのため、私は、かつて程のプレッシャーはかからないと考えています。もっとも為替市場のドル高防止への協力はさせられると思います。

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ドル安でショートの手仕舞いが起きる

アベノミクス以降に、日本から海外への直接投資は増えています。この中で円売りを伴ったものは70兆円に達しており、ドル安になれば、ショートポジションの手じまい売りが出てきます。

これは、大きな円高要因。

さらに、日銀の緩和策が限界に近づいており、これ以上の緩和は難しい。

米国の利上げは、3・6・9月と予想しており、市場は年2.5回以上を織り込んでいて、ドル高になりにくい。

ゆえに、佐々木氏は、米ドル/円3か月105円そして年内99円を予想しています。

米ドル円のレート

SBIFXトレードの為替レート表:2017年3月15日

FXでおなじみスワップポイントを利用したキャリートレード。SBIFXトレードで取引すると米ドル/円の買いスワップは、1万ドルあたり27円です。この数字が大きくなれば、金利差収益を稼ぐためのキャリートレードは増えていくでしょう。

FRED:実質実効為替レート

実質実効為替レート

ドルの実質実効為替レートは、2000年のITバブル前後まで上昇しています。これも行き過ぎであり、どこかで調整が入る可能性ありとの指摘。

JP Morganでは、トランプ氏の経済政策の経済効果について、トランプ氏が主張する3割程度しか見ていない。
来年後半から年率0.25%程度と見ており、かなり小さい。」ファイナンシャルポインター

トランプ大統領の経済政策についてもJPモルガンは批判的。

さらに、トランプ大統領がツイッターで一言、ドル高が問題だと呟くだけで、相場が動きかねないというリスクが存在すると佐々木氏は指摘しています。

トランプ大統領のツイッター事例。

FXトレーダーの2017年は、トランプリスクに振り回されそうです。経済指標・会議・声明がなくても、いきなりトランプツイッターでの円高・円安に進む可能性あり。

いつも以上にレバレッジやストップロスの管理が必要ですね。

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