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  1. 英ポンドとイギリス
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スコットランド独立を目指す住民投票実施に向けてスタージョン首相は圧力をかける

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英スコットランド自治政府のスタージョン首相は、3月13日に、エディンバラで演説を行い、スコットランド独立にYESかNOかを問う投票実施の方針を明らかにしました。

実施時期は、2018年の秋から春になる予定。

英国がEU離脱を決めたため、スコットランドの地位を巡る英国政府との話し合いに不満があったとスタージョン首相は説明しています。

2014年の投票では、独立反対派が多数で独立を否決されています。前回は、英国がEU離脱を決める前でしたから状況が変わった。EU離脱を前提にした投票をさせてくれ。そうすれば、独立賛成派が勝つだろうという思惑。

英国政府側は、前回の投票には、協力的だったものの、今回は否定的。英国のメイ首相は、EU離脱交渉という困難な問題の最中に住民投票を行えば、交渉において英国側が不利になると主張しています。

スコットランド

ブレグジットでさえ、大変なのに、英国と英ポンドに大きな課題が突きつけられていますね。英国全体を考えれば、このタイミングで行うのは得策でないというのは当然。EU側に足もとを見られてしまいます。

スコットランドのニコラ・スタージョン首相は、一貫してスコットランド独立を訴えていますから、独立の最大チャンスが来たと引く構えを見せていません。

英国民投票結果では、イングランドとウェールズでEU離脱派が優勢。スコットランドは圧倒的にEU残留派が優勢でした。スタージョン首相は、EU残留を訴えて独立を目指すつもりでしょう。

スコットランド独立派の主張

北海油田の利益

独立派最大の理由は、この北海油田。推定埋蔵量は130億バレル。この権益がイギリス政府に握られていることへの不満がある。独立すれば、北海油田から上がる収益で、財政を賄えるとの思惑があります。

しかし、2014年は、原油価格が1バレル100ドルでした。今の50ドルを元にして、財政が成り立つのでしょうか。

北海油田

イングランド及びロンドンへの集中批判

日本と同様に、ロンドン一極集中への批判は大きい。政治・経済両面で英国全体において、イングランド・ロンドンへの集中度は高い。

スコットランドの経済面からの主張は、 「所得格差があり、英国政府からの保障(補助金)が不十分である」という不満か、または「英国政府の施策が的外れで、自分たちの方がより効率的な施策が可能である」という自信のどちらかを軸にしている。ニュースダイジェスト

ニュースダイジェストのデータによるとスコットランドはロンドンの7割近くしか所得を得ていないそうだ。しかし、逆にいえば、ロンドンが経済を引っ張っており、ロンドンを失ってスコットランドの未来はあるのだろうか。スコットランド自身もエディンバラ・グラスゴーの二都市に人口・経済・政治が集中しているのです。スコットランドのサッカーは、英国プレミアリーグと別のリーグを開催していますが、レンジャーズ・セルティックの二強であり、イングランドのように複数の強豪が優勝を争う状況にありません。

IFSによると、スコットランドの財政赤字は2016年3月までの会計年度に域内総生産(GDP)比約10%に達し、英国全体の水準の2倍以上となる見通し。原油価格の下落や石油会社への減税措置、公共支出の増大などが背景だとしている。

2020年には英国全体では財政が黒字となるが、スコットランドは6.2%の赤字となる見通しで、従来予想の4.6%の赤字より悪化した。

英シンクタンクのIFSの試算では、独立した場合のスコットランドは財政赤字が拡大する見通し。現段階でも赤字であり、独立賛成派にとっては嫌なニュース。

EUへの参加

前回のブレグジットで、スコットランド地域はEU残留派が多数を占めた。この点だけを見れば、スコットランドは独立してEUに参加すれば良いのかもしれない。

その道を選ぶ場合、英国から独立して、EUに参加するのでは、独立する意味を失ってしまうのではないでしょうか。EUに加盟すれば、スコットランドは相応の責任を負わねばいけません。通貨も英ポンドからユーロに変わる。移民も受け入れなければならない。ギリシャやイタリア同様に高すぎるユーロに苦しむかもしれない。

これは、独立ではなく、主権国が英国からEUに変わるだけと言い換えられるでしょう。

ロンドン

英ポンドを失いユーロもしくは新通貨を使う?

英国から独立すると、通貨の英ポンドを失います。独立後も英ポンドを使う意向もスコットランドは示していますが、それは、現実的ではありません。英国側も英ポンドの使用に反対しています。その場合、スコットランドは、独自通貨を使うのでしょうか。それとも、すぐさま、EUに加盟してユーロを使うのでしょうか。

英ポンド

まず、EUに加盟できるかという問題があります。住民投票⇒独立⇒EU加盟がスムーズに進めば問題ありませんが、独立とEU加盟にタイムラグがあれば大変です。

その期間の通貨・財政・国際交渉と、英国のブレグジット以上に困難な事態がスコットランドには待ち受けていると思います。

スコットランドが独自通貨を始めても、信用度・信頼度が担保される可能性は低いでしょう。

ユーロを使う場合、ユーロの問題点はもはや明らかです。ギリシャ・イタリア・スペイン・ポルトガルなどがユーロ高で苦しんでいることは、FXや為替相場を勉強している人は皆が知っていることです。

「ECBは欧州全体に機能する政策を策定しなければならない。それはドイツにとっては緩すぎる」と指摘。「ユーロ相場は、厳密に言えばドイツ経済の競争的立場からみて低すぎる。ECBのドラギ総裁が拡張的金融政策に乗り出した際、私はドイツの輸出黒字を押し上げると総裁に言った」と述べた。ロイター

ドイツのジョイブレ首相自身が話していますが、【ユーロはドイツにとって安く、他国にとって高い】。これこそがユーロの抱える構造的問題で、スコットランド人は、ユーロ参加という道を選ぶか疑問です。

前回のスコットランド独立を問う住民投票

前回の住民投票は、反対派が55.30%・賛成派が44.70%と世論調査の僅差に対して、大きな差がついた。途中の世論調査では独立派が上回り英ポンドが急落した場面も。

英ポンドを失うリスク、将来への青写真の不確実性により、投票が近づくにつれて、現実派が増えたという経過でした。年金・社会福祉などへの不安から高齢者・女性層が反対に回ったと言われています。

今回も、英ポンドを捨て英国の傘を離れる程の決断は下せないのではないかと予想します。

FXにおいて、スコットランド独立派の優勢は英ポンド安を生じやすいニュースです。逆に劣勢や住民投票断念は英ポンドが上がりやすいと言えるでしょう。

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