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本国投資法による米ドル高効果はいつ発揮されるのか?

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トランプ次期大統領が推進する本国投資法は、米企業が海外に溜めている利益を米国本国に戻す法律。これが実施されると米ドル高になる可能性があり、FXにとって見逃せない内容になりそうです。

米企業が海外に置いている利益は、ロイターの報道では、2兆1000億ドルとも言われています。

為替相場の動き

GMOクリック証券のFXネオ:米ドル/円、ユーロ/ドルチャート

一度目の本国投資法が実施された2005年の米ドル/円は、102円台から121円台にまで上昇。終値は117円台と大幅な米ドル高円安に動きました。

トランプ&ブッシュの本国投資法とは

●ジョージ・ブッシュ政権の本国投資法

元々、ジョージ・ブッシュ政権が成立させた米国内にお金を戻すための法律。2004年10月に制定。2005年限定の法でした。

米国の多国籍企業が海外子会社の利益を、米国に戻す時に、法人所得税率を35%から5.25%に引き下げるもの。

資金は、米国内での再投資に使う・期間限定など制限はあるものの、税率5.25%とかなりお得です。

そのため、約3000億ドルの海外にある利益が米国内に戻ったと考えられており、米ドルはユーロで約10%、円で約15%上昇したと言われています。

●トランプ政権の本国投資法

トランプ氏は、法人税を35%から15%に引き下げると主張。米国内だけでなく米国外で得た利益も15%の課税。

さらに、海外資金を米国に戻す場合、税率を10%に下げるとの考え。

本国投資法で米ドル高に?

本国投資法によるドル高の影響はどの程度になるのでしょうか。

海外の資金を米国に戻すために米ドル買いが増えるという話。ただし、米企業の海外利益は、すでに米ドル建ての部分が多いはず。

また、本国投資法の軽減税率が実施されるとしたら、2018年以降の話。ということは、2017年には、米国への送金を減らす可能性が高い。これは、一時的な米ドル安要因になります。

シティグループのFXストラテジスト「高島修」氏は、2017年に1ドル110円を割り込む米ドル安円高シナリオを考えておくべきと指摘。そして、本格的な米ドル高は2018年ではないかと予想しています。

2018年の米ドル高予想

  • 財政刺激の効果
  • 本国投資法による米企業のドル買い
  • 財政事情が健全化する

本国投資法などによって、海外利益が戻ってくれば、それへの課税で財政は一時的に改善。1ドル=125円前後の可能性もありとの指摘。

その後に、悪化した財政が嫌気されて、長期的な米ドル安トレンドに転換するとの話です。

FXを取引・勉強している方ならご存知のモルガン・スタンレーのレポートでは、2005年の第一次本国投資法よりも米ドル高に動くのではと指摘。

海外の利益は、56%が欧州に再投資。うち、オランダが19%・アイルランドが12%。

アップルのスマートフォン

アイルランドは、税制面で優遇されていることから、アップルを筆頭に本社を置いている会社が多い。

◆2016年8月30日:EUがAppleに最大130億ユーロの追徴課税を命じる
2016年8月30日、欧州委員会はアイルランドがAppleに対して不当な税制優遇策を採り、2003年から2014年の間に130億ドル(約1兆6000億円)の「利益」をもたらしたと発表。この未払い分について、利息を上乗せした上で追徴課税を行うように命じました。アップルの追徴課税

また、米企業の海外留保は、米ドル建ての保有割合が多く、マイクロソフトは2016年6月末時点の1130億ドルのうち92%は、米ドル建ての証券。

本国投資法が成立しても、米ドル建ての資産が多く、米ドル高に繋がらないとの意見と米ドル高に繋がるとの意見の両方があります。

シティグループのスティーブン・イングランダー氏は、海外の米ドルが米国に戻った場合、株式投資に向かう割合が多いはず。株価上昇を見た海外投資家が米国株への投資を増やし、米金利を押し上げる。

これが、大きなドル高材料になる。また、ドルでの保有が多いとはいえ、一部は、米ドル以外で保有されており、その分がドル転換すれば、それなりの影響をもたらすとも考えられます。

  • 日本版「本国投資法」、円高推進力は限定的:森 佳子記者
  • 米国本国投資法(Homeland Investment Act):ソニー銀行、2004年時点の為替相場への影響等

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