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FRBは利上げせずに米経済の過熱・インフレを容認してドル高解消を目指す?

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米経済は、資産やインフレの過熱を許す方向に動いており、円高の主要な要因になっているという話があります。FXトレードを行うには気になる情報ですね。

2016年3月のFOMCは、ハト派(金融緩和)的な内容に終りましたが、米国経済自体に対してはネガティブではありません。それよりも海外経済の減速リスクや原油安に対する懸念が強いFOMCでした。

ここで、現在の米ドル/円の長期チャートで、どれ位の円高が進んでいるのか見ておきましょう。FXでは、ついつい短期チャートを見がち。それでは、木を見て森を見ずになりがちですから、たまに月足や週足で長期トレンドを確認することが大切。

●DMMFXの月足チャート:2016年4月11日

米ドル/円の月足チャート

米ドル/円の月足チャートは125円台をピークに下落トレンド。チャートパターンは綺麗なヘッド&ショルダーを描いており、106円や100円と行った押し目が下落の目安ポイント。

ここまで円高が進んだ要因はたくさん、その中でも米国経済の過熱容認・利上げを遅らせても良いとのFRBの考え方が出てきています。米景気の過熱・インフレは米ドル安要因。

FRBは米経済の過熱・インフレ容認で円高トレンド?

現在の世界情勢は米国だけが強く、他の国は弱いまま、英国も利上げどころかEU離脱に揺れており、利上げを行った先進国は米国だけ。世界は中国経済の減速やユーロの混乱、デフレと不安定な中にあって米国経済だけが比較的強さを保っています。

  • 世界的なデフレ傾向
  • 米国経済は他国に比べると強いが十分ではない
  • 日欧の緩和余地はほとんどない
  • 米国の利上げが遅れる
  • 米国景気が過熱する可能性はある

米国の地区連銀総裁からは、米国景気の過熱感を心配する声が出ていますが、なかなか利上げするシナリオが見えてきません。

  • ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の発言:「インフレの兆しが見えている」「2016年は2回もしくはそれ以上の利上げが正常なコース」
  • ジョージ米カンザスシティー連銀総裁:「ゼロ近辺の金利水準だと最終的に燃料インフレを引き起こす可能性があり」

最終的に世界で問題となっているのがデフレスパイラル。

先日のFOMCでもイエレン議長が景気過熱に対しては対処可能と発言したり、来日したクルーグマン教授がインフレに対処する処方箋はあるが、デフレに対する処方箋はないため、リスクとしてデフレの方がはるかに恐ろしい旨の発言をしています。

これは、デフレ退治のために、リフレを超えて多少のインフレを許すという方向性へと世界経済が向いていることを示唆しています。

現在のFRBは2%のインフレ目標達成に向けて動いており、日銀・ECBも同じ。そして、2016年1月3日にFRBのフィッシャー副議長は2%のインフレ目標についての問題を取り上げています。デフレを退治するには2%のインフレ目標では達成できず、景気悪化時に中央銀行の出来ることが少なすぎるという議論。

米国の個人消費支出価格指数の前年比推移:ようやく1%を超えたところ。

インフレ率

出典:ロイターFRB特集

低インフレは低金利を意味し、金利が低ければ景気悪化に対してFRBが利下げで対応する余地はほとんどなくなる。理論的には、FRBが2%を上回るインフレ率を容認すれば、経済がショックに見舞われた場合に利下げを行う余地が大きくなる。

この考えは、国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏が2010年に提唱した。当時は先進国経済が危機に直面していたが、中央銀行には景気刺激余地が残されていなかった。今またこの見解が浮上している背景には、経済成長の持続的な足かせによって金利が長期的な下方圧力に直面しかねず、次の不況に対応できる余地が少ないというリスクがある。WSJ

すでに、世界は不況状態にあり、米国も不況に陥れば対応策が少ない。

回復基調にありながら、まだ十分な強さを見せていない米国経済。多少のバブルやインフレになってでもここで強い米国経済を復活させようという意図が出てくれば、米ドル/円やユーロ相場も大きく変化。

FRBの利上時期がどんどんずれており、それこそ利上げしないのでは的な話も出てくる中で、米ドル高が米経済の重荷になるとの見方は根強い。

インフレ率向上、利上げをしても米ドル安のシナリオが浮上。

みずほ銀行の唐鎌大輔氏の見解。

ブレイナード理事は講演で、ドル高が「FF金利にして75ベーシスポイント(bp)相当の金融状況の引き締め」になったと言及しているが、筆者も同感だ。FRBによる「孤高の正常化」が世界の運用資金を米国に惹きつけ、結果としてドル全面高を招き、これが製造業を中心として同国経済を痛めつけている印象は拭えない。これは要するに、ドル高を通じた「不況の輸入」であり、米国とて利上げで無傷ということはない。ロイター

米ISM景況指数:ようやく製造業部門が50を上回る。

ISM景況指数

出典:ロイター

米国の金利は緩和傾向で、日本の金利政策はデフレで引締めが円高の原因

需要不足でデフレが収まらない日本。その中で黒田日銀はマイナス金利を導入しましたが、副作用に対する非難やおそれの集中砲火を浴びています。日本・欧州ともに金融緩和は限界で、いよいよヘリコプターマネー(商品券や現金ばら撒き)策まで話題に上る程。

そもそも量的緩和ってデフレ退治に効果あるの?という疑問が鎌首をもたげている程。資産価格向上には効果があり、破滅的なデフレから救う効果はあるということは言えます。

一方の米国は、経済的にそれなりの強さを持っているが、利上げをなかなか実施しない金融緩和的な状況にあるため、相対的に円高が進んでいる状況。他国よりは強いも十分な強さではないと判断。

為替を論じる際、問題にされるべきは、単なる二国間の金利差ではありません。それぞれの国の経済の強さに照らして、現在の金利政策が適正かどうか? を論じないといけないのです。

FRBの場合、現在の米国経済の強さに対して、政策金利の水準は「ゆるふん」です。逆に日銀の場合、経済の弱さ、依然としてデフレリスクが拭えないことに照らして、現在の金利政策は「固すぎる」のです。
これが円高の原因です。MARKETHACK

米国の利上げシナリオが突然、復活しない限り、円高トレンドに変化はなさそう。であれば、円高でも利益を得られるFXトレードはチャンスですね。外貨預金を持っていてリスクヘッジを行いたい方にもFXはおすすめ。

SBIFXトレードやDMMFXだと情報豊富でスプレッド=取引コストも安くて使いやすいですよ。

G20で通貨安競争をしないということに合意した以上、そう簡単に日銀介入できません。日本政府は、伊勢志摩サミットにむけて消費税増税延期(凍結)・財政政策を打ち出すことが円安誘導策と考えているのではないでしょうか。

アベノミクス前の水準に比べれば100円や106円レベルの円高は許容範囲。125円の円安ピークからの半値押しがちょうど100円前後。

米国FRBの政策判断次第、米ドル/円は動きますが、まだ円高トレンドが続きそうな相場です。

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