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2017年4月の消費税10%引上げ延期による米ドル/円及び為替相場

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20017年4月の消費税10%引上げは延期の可能性が高まってきました。それに対して為替相場は大きく反応はせず。米国利上げの遅れから円高が進むトレンドが継続中。消費税増税での為替はFXトレーダーならずとも気になります。

●米ドル/円の月足チャート:DMMFX

為替相場月足

フィボナッチリトレースメントからは、38.2%や50%押しの107円や101円台の米ドル安円高へ為替相場が動くことは十分あり得ます。

世間的には、延期の決断はまだですが、金融市場では消費税10%延期は固まりつつあります。2013年の消費税増税見送り議論の時とは世界の経済情勢が変化しています。安倍晋三首相周辺からは、延期した場合の話が漏れており、サミットで各国の了承を得るというシナリオ。

今夏に参院選と衆院選のダブル選挙を実施するとの見方も7割超を占めた。消費税率引き上げについて、回答した21人のうち18人が延期と予想した。延期予想は全体の約85%に当たり、市場のメーンシナリオとして織り込まれてきている。20人のうち9人が最近になって見通しを変更した。ロイター調査

消費税の増税延期に影響を与えると見られていた5月18日の2016年1-3月期実質国内総生産(GDP)1次速報値は、前期比+0.4%、年率換算で+1.7%。市場予想よりも良かったことから、FX業界で話題になっていた緊急の追加緩和等はなさそう。次のイベントは伊勢志摩サミット

ついに来ました。安倍首相は5月26日、サミットで現在は、2008年のリーマンショック直前に似ていると商品価格の下落や新興国の状況を説明。同じような危機に陥る可能性があると、消費税増税延期を示唆。

●米ドル/円の日足チャート:JFX 2016年5月26日

米ドル/円チャート

米ドル/円相場への影響は限定的で、円高・円安という感じではありません。それよりも米FRBが6月か7月に利上げするかどうかに注目が集まっています。

しかし、消費税増税延期に関しては悩ましいところ。延期すれば社会保障の財源問題・国債格下げ議論も出てきますしね。

予想通り、安倍首相は伊勢志摩サミット後に、延期を言明。消費税増税を2年半延期して2019年10月にすることを政権関係者に通達。6月1日までに正式表明する予定。

安倍首相が増税延期を正式表明した後の米ドル/円相場の動き!

消費税10%増税延期の理由:世界経済の現状

2013年は、アベノミクスによるリフレ政策が成功するかどうかが世界中の注目の的。インフレ誘導で景気を良くして消費税増税で財政再建を目指すというシナリオ。それを見越して、海外投資家達は株買い・日本円売りを仕掛けており、増税見送りでシナリオが逆回転するリスクが存在。

2016年春の世界経済は危機状態

ところが、2015年春の状況は、日本だけでなく世界全体に危機意識が広がっています。2016年1月末から2月にかけての世界同時株安。日銀とECBのマイナス金利と世界経済は不安定化。ようやく株価は戻していますが、まだ予断は許しません。

  • 中央銀行の量的緩和に限界
  • G20で各国の財政政策に期待
  • 中国経済の鈍化
  • 世界的なデフレ対策の必要性
  • 量的緩和バブル崩壊の可能性
  • マイナス金利の副作用
  • 格差問題
  • 難民問題

ざっと上げても世界経済の課題は大きい。世界経済が不安定化している中で、景気に悪影響を与える消費税10%増税を延期しても世界的に非難を浴びる恐れはありません。

消費税は、消費者の消費時にスポットが当たりがち。一方、企業間取引にも消費税はかかります。8%でも痛いのに10%になると、何か取引(購入以外にもソフトウェア制作・ノウハウ提供・広告掲載など)する度に消費税がかかると経済活動が停滞します。特例があるとはいえ、面倒かつ流通を阻害する税金であることに変わりありません。

財政政策で景気刺激しデフレ退治

リフレ政策でいくら金融緩和してもデフレ退治が出来ないというのが現在の世界情勢。安倍政権で黒田総裁は異次元緩和でバズーカを何度も放ちましたが上昇したのは資産(株価・不動産)のみで、実体経済が良くなる兆しはまだまだ弱い。大企業は好調も中小企業や個人企業にまで行き渡っていません。

この状態を改善するために、各国が実施する必要があるのが財政政策。政府が景気刺激を行う必要ありというコンセンサスがG20で確認されています。

日本の借金は、2015年12月末で1044兆5904億円。これ自体は非常に大きな数字。財務省はだから増税が必要と説きます。一方、バランスシートの考え方で見ると、負債の反対には資産があるはず。ここを議論にあげないのは財務省側の意図が入っていそう。

日本のバランスシート:平成21年度

しかしながら、これらの資産の大半は、性質上、直ちに売却して赤字国債・建設国債の返済に充てられるものでなく、政府が保有する資産を売却すれば借金の返済は容易であるというのは誤りです。

日本のバランスシート

 

総債務残高の国際比較

出典:財務省:クリックで拡大

資産と負債の差額がマイナス372億円とまとめられているのが乱暴ですね。とはいえ、借金の反対側には資産があることを考えないといけません。日本の借金について、負債だけでなく資産も見るべきだとバランスシートに注目して議論を行う流れが起きていますから、以前に比べて、負債の深刻さを訴える話ばかりではなくなりました。

そのため、消費税10%への増税延期=日本の財政再建不可能⇒格付け会社から格下げ⇒日本破綻や国債暴落・ハイパー円安へとすぐに動く訳ではなさそうです。

●日本のプライマリーバランス

 

プライマリーバランス

出典:世界経済のネタ帳

消費税10%増税と為替相場の関係

ポリシーミックスの考え方では、財政政策を緩和、金融政策を低金利にした場合、通貨高は持続不可能。自然と通貨は安くなる方向に進みます。併せてデフレ回避が期待できますから、この路線を日本が選択した場合は、インフレそして為替相場は円安に動くのがセオリー。

為替相場は相対的なもので、日本が緩和・低金利政策をとっても、他国が同じような政策を取れば通貨安競争で円安にはなりません。

米ドルに対しては日本円の方が低金利のため、FXの買いポジションでスワップポイントを貰えますが、ユーロに対しては、日本円の方が高金利で買いポジションだとスワップポイントを支払うことになっています。

●DMMFXの為替レート画面

スワップポイント

 

もし、増税された場合は、株式相場へのマイナス要因になるのはほぼ確実、延期の場合は、大きな影響はなさそうという観方が中心。

 

消費税増税は、法律で決まっていることですから、増税見送りと共に、夏に衆参ダブル選挙に打って出る可能性は十分。野党側もそれを見越して、民主党+維新の党で民進党を作ったのでしょう。党の綱領を見てもそりゃそうだという建前論中心で、具体的政策はこれから。

今のところ、自民党優位ですから、衆参ダブル選挙で勝てば、さらに基盤はしっかりします。

選挙対策とあわせて、大胆な財政政策・追加の金融緩和・消費税10%増税延期と三本の矢を再び実施すれば、為替相場は円安、株式は株高、インフレと3つの効果が出てくるかもしれません。

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