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  1. 相場の暴落と暴騰
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ベルギーブリュッセルのテロ事件と為替相場:EUは戦争状態と仏のバルス首相

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ベルギーの首都ブリュッセルで2016年3月22日に起きたテロ事件は、大きな衝撃をユーロ及び国際社会に与えました。最近の為替相場はテロに対する動きが小さくなっているものの、ユーロ売りドル買い・円買いへと動きリスク回避に動きました。

その後の米ドル/円は一転して円安に。

テロ攻撃自体は、イスラム国(IS)が犯行声明を出しています。ベルギーでは、先週に2015年11月のパリ同時多発テロの実行犯として指名手配を受けていたサラ・アブデスラム容疑者を拘束したところ。

ブリュッセルは、EUの本部があり、欧州全体の首都と呼ばれることもある都市。そこの中心であるザベンテム国際空港と地下鉄のマルベーク駅がテロの標的となった。この事態により欧州の結束や多文化主義は窮地に陥る可能性があります。

●ベルギー地下鉄駅爆発の発生直後 ‘Around 20’ killed at Maalbeek metro station: Brussels attack:AFP

為替相場においては、英国がEUを離脱する可能性が高まるのではという懸念から英ポンドの売りで反応。

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ブリュッセルの爆発を受け、英国で欧州連合(EU)離脱機運が高まるとの見方や、国内政治状況への懸念がポンドを圧迫する一方、安全資産とされるドルへの需要が高まった。ブックメーカー、ベットフェアの賭け倍率が示す英国のEU離脱確率は36%と、33%から上昇した。ロイター

●英ポンド/円の1時間足チャート:DMMFX

英ポンド円の動き

161円台から158円台まで英ポンド/円は下落。

●米ドル/円の1時間足チャート

米ドル円の1時間足チャート

米ドル/円は、一旦、リスク回避で111.379まで下落。しかし、その後はショートカバー(売りの買戻し)が出て112円台に戻す展開。

なかなか、上下に動きにくい状態にあるようです。

ベルギーブリュッセルでのテロと為替相場

ブリュッセルは、外国人の割合が多く、中でもイスラム圏の人々が増えています。すでに、ブリュッセル住民の75%が移住者及び外国人の子孫達と言われています。駐ベルギー大使 坂場三男氏のレポートでは、地区によっては50%以上のイスラム系比率の街もあるほど。

「ブリュッセル住民の75%は外国人」と言ったら皆さん驚くでしょうが、先日、地元紙が報じた通りなら、これは事実なのです。現在、国際都市ブリュッセル(首都圏)の人口は110万人ですが、このうち、ベルギー国籍を取得した移住者や両親が外国人の子供を含めた広い意味での「外国人」の数は84万人に上るのだそうです。更に、ブリュッセル首都圏を構成する19地区(コミューン)のうち、外国人比率が90%を超える地区が4つあり、ほぼ市内中心部に集中しています。市の南東外れに位置し、最も外国人比率が低い地区でも36%に上ります。この「外国人」を国籍別に見ると、モロッコ人が191300人で最も多く、2番目以下はフランス人の98300人、イタリア人の75300人、トルコ人の53800人となっています。外務省世界何でもレポート

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今後の為替相場の動きを予想する上で、この問題は避けて通れません。

人道的には、難民を受け入れたい気持ちをほとんどの人が持っていることでしょう。しかし、旅行客ならいざ知らず、移民・難民の割合が増えていくにしたがって社会不安が高まるのは避けられない事実。習慣・言語・宗教・モラルが異なる民族が一緒に住むことは難しく、どうしても民族ごとに固まることになります。すると衝突が起きてしまいます。それどころか、上記ブリュッセルのような状態になれば、民主主義を取る以上、移民側の力や意見が強くなり、制度や法律が移民有利に変化していきます。すると移民排斥運動などに繋がり更に衝突が激しくなりがち。

フランスのバルス首相は、戦争状態にあると再び明言。テロとの戦争は、欧州(EU)VSイスラム国・テロ集団。ただし、そう簡単にこの枠組みでくくりきれないことは、9.11から本格化した対テロ戦争がいまだ収まっていないことから分かります。

その舞台が、欧州へと移っているのが現状。そして、この戦いが、EUの団結ではなく分裂そして欧州経済を景気悪化へと進行させる恐れがあります。

ベルギーのミシェル首相は「恐れていたことが現実に起きてしまった。目に見えない、凶暴かつ卑劣な攻撃がわが国を襲った」と発言。フランスのバルス首相は「われわれは戦争状態にある。欧州は過去数カ月間、戦争行為にさらされている」と述べた。このほかキューバを訪問中のオバマ米大統領は「国籍や人種、宗教を超えてテロリズムに対抗するために連携しなくてはならない」とし、各国と連携して安全を脅かす勢力に対抗していくとの決意を示した。ロイター

気になるニュースも。ベルギー南部のテイアンジュ原発作業員を避難。原発へのテロ計画があったのか?単なる偶然か。

仏エネルギー大手エンジーは22日、ベルギー当局の要請を受け、同社が運営するベルギー南部にあるティアンジュ原発の大半の作業員を避難させたことを明らかにした。ヤフーニュース

これで終りではなく、まだまだテロが起きる可能性は高い。FXトレーダーは、突発的な事件が起きる可能性を考えてリスク回避の動きに注意しておくこと。ストップロスを置いておくことはもちろん、急なスプレッドの広がりや流動性低下を考えてポジション量を調整しておいた方がいいでしょう。

昨年11月にパリで起きた連続襲撃の共犯とされるサラ・アブデスラム容疑者(26)の逮捕を受けて、ベルギーのレンデルス外相は20日、容疑者がブリュッセルで新たな攻撃を計画していた可能性があると発言した。BBC

●ユーロ/ドルの月足チャート

ユーロドルの月足チャート

ユーロ/ドルは1.12台を割り込みユーロ安方向に。ただし、それ程、大きな動きではありません。

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