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  1. 為替を動かす変動要因
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米国大統領選挙の年は、ドル高に為替相場が動きやすい法則は当てはまるのか?

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2016年、米国大統領選挙に向けて熾烈な戦いを繰り広げる候補者達。米国大統領選挙の年は、米ドル高に動きやすいという法則が市場で語られることがあります。

おそらく、来年は、選挙で為替相場が米ドル高に!という話がチラホラと出てくるのではないでしょうか?

米国大統領選挙の年はドル高?

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4年に一度のビッグイベント:2016年米国大統領選挙の主なスケジュールは以下。

  • 7月18-21日:共和党全国大会
  • 7月25-28日:民主党全国大会
  • 11月8日:一般有権者による投票及び開票
  • 12月中旬:選挙人による投票

さて、米国大統領選挙の年がドル高になる理由は、みずほ証券のチーフエコノミスト、上野泰也氏によると、

  • 米大統領選挙の年は、選挙を意識して強い米国を国民に印象づけるためドル高になりやすい
  • 選挙の有る年に向けて、大統領が景気浮揚を狙った経済政策を取るため、経済成長率が上司用してドル高になりやすい

といった理由が挙げられています。かつて、ルービン長官が、「強いドルは米国の国益」発言を繰り返したように、通貨高は自国の強さを示す基準になります。自国通貨が強ければ、海外資産の買い付け・海外旅行などがしやすくなる側面もありますね。

では実際のところはどうなのでしょうか?

本当に米国大統領選挙でドル高に動いたのか?

前述の上野泰也氏による世界一分かり易い為替の本から引用すると以下の通り。為替レート=ドルの名目実効為替レート

1976年~2008年までの期間。

大統領選挙年 選出された大統領 為替レート
1976 ジミー・カーター ドル高
1980 ロナルド・レーガン ドル高
1984 ロナルド・レーガン ドル高
1998 ジョージ・H・W・ブッシュ ドル高
1992 ビル・クリントン ドル高
1996 ビル・クリントン ドル高
2000 ジョージ・W・ブッシュ ドル高
2004 ジョージ・W・ブッシュ ドル安
2008 バラク・オバマ ドル高

ドル/円レートで、円安ドル高になったのは。1984年・1998年・1992年・1996年・2000年の5回。

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円高ドル安になったのは1976年・1980年・2000年・2004年・2008年の4回。

ところがドル実効為替レートで見ると、2004年を除き、全てドル高。

ドル/円相場は、はっきりした傾向が掴めないが、ドル実効為替レートで見ると、米国大統領選挙の年はドル高!と言えますね。

2012年の為替相場もドル高円安

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そして、2012年にバラク・オバマ大統領が再選された時もドル高円安傾向。ただし、この年はアベノミクスによる日本の金融緩和が本格化した年。日米金融政策の違いがドル高円安になった理由で、米国大統領選挙に絡めて強いドルを必要とした訳ではありません。

過去の実績を見ても、ドル実効為替レートは確かにドル高傾向。ただし、ドル円相場になると5分5分に近いため、米国大統領選挙だけで強いドルとは言いにくい状況。

他の為替変動要因の影響の方が強い。FXトレーダーの皆様、選挙でのドル高はあくまでもジンクス程度と捉えておいた方が良さそうです。

そして、2016年の米国大統領選挙、共和党側は、日本でも有名なドナルド・トランプ氏が、元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュ氏をリード。政策も極端なので、この方が共和党候補そして大統領に選ばれたりしたら、かなりの波乱要因になりそうです。

【参考サイト】

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