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  1. 為替を動かす変動要因
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出来高分析はFXで使いません。理由は相対市場のため公表されていないから

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株式市場の分析では、取引のボリュームを示す出来高 (できだか)は非常に重要な情報です。一方、FX及び為替相場は、出来高を重要視しません。といより相対取引ですから、出来高をリアルタイムに公表する仕組みを造れないから。

株式の場合、出来高を分析するための様々な方法が考案されています。また、銘柄数が数多くあるため、普段は見向きもされずほとんど売買がない株式が上昇する時は出来高の急増を伴います。

例えば、株価も出来高も低迷している銘柄が出来高の増加を伴い上昇に転じる場合なども強い買い材料と考えられます。

このように株式投資の出来高は売買判断に欠かせない情報です。またテクニカル分析には出来高を分析するボリュームレシオや出来高移動平均などがあります。

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FXトレードの出来高は公表タイミングが遅い

話をFXに戻すと株式市場のように詳細な出来高情報はない分、実需筋のポジション(インタバーバンクオーダー)やオプションオーダーが似た情報として情報会社が提供しています。

●GMOクリック証券のテクニカル分析ツール:出来高分析系のものは用意されていません。

GMOクリック証券のテクニカル

それは、取引所取引と店頭取引(相対)の違いです。

株式:公設の取引市場で集中取引される【取引所取引】
取引所に取引が集中するため、取引の集計である出来高や取組高を集計しやすい
為替:FX・インターバンク市場ともに相対で取引が行われる【相対取引】
取引は個別の銀行や個人ごとに行われる。バラバラの組織で集計しにくい

FXは、相対で行われます。あなたがSBIFXトレードで行った取引と私がGMOクリック証券で行った売買は、それぞれ別会社で行われています。これは銀行間取引でも同じでゴールドマンサックス・三菱東京UFJ・ドイツ銀行など全てのFXや為替取引を集計しなければ出来高は分かりません。また、銀行やFX会社に毎日の為替取引出来高を公表する義務はありません。

ちなみに、相場予測のためというより総合的なデータとしてインターバンク市場やFXの出来高は公表されています。

同じ金融市場でありながら為替と株式は取引形態が違うため、株式のような出来高分析はFXトレードではできません。出来高分析を利用しないというより情報不足で不可能ということ。

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ただし、FXにも取引所はあります。そこで出来高を公表している二つの代表的な取引所をご紹介します。

くりっく365の出来高

くりっく365は、東京金融取引所が運営している外国為替証拠金取引で、様々なデータを出してくれています。

こちらは、1日の取引を集計して公表していますので株式市場で出来高分析に慣れた方はご利用いただけます。ただし、世界中で取引されている為替市場全体を示す訳ではなく、日本の取引所FXだけの数値ですから相場予測に活かせるかというと疑問符が付きます。

くりっく365の取引所データ:日報として四本値やスワップポイント、取引数量や建玉数量を公表

IMM通貨先物ポジションの出来高

アメリカのシカゴマーカンタイル取引所(CME)は先物の取引所として有名ですが通貨先物を上場。IMM通貨先物ポジションは、1週間に一度、公表されます。

公表タイミング:金曜日の取引終了後に火曜日時点の数値

数字は投機的なポジションを示すため、買いポジションが増加していけば上昇傾向、売りポジションが増加していけば下落傾向。それぞれのポジションが過大になれば反転の可能性が高いと考えられます。

各FX会社の公表している出来高や注文状況

自主的にいくつかのFX会社は取引に関する情報を公表しています。出来高とは少し違うのですが、短期売買に役立ちます。

出来高というより取組高に近い未決済や発注されている注文状況を把握できます。両社とも自社顧客限定の情報。

未決済ポジションが多い水準、損失や利益を抱えているポジションの多寡で、今後の相場を予測します。

オアンダの未決済ポジション状況。現在値より上の120円前後で買い(ロングポジション)を抱えている顧客が多いことがわかります。彼らの多くは120円~122円の間で利食いの決済注文を設定しています。

直近では、120円ちょうどの水準が多いですね。120円ちょうどは大きな売り圧力が出てくる可能性が高い。

ストップロスは118円に設定している注文が多いことが分かります。

オアンダのポジション状況

オアンダの未決済ポジション状況は有名で著名トレーダーでの利用者は多い。スプレッド等は日本のFX会社に比べて広め。

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