初心者にはやや難しいのですが、取引に慣れてきて多少の知識を得たあとに読んで欲しい本が、キャシー・リーエン氏のFXトレーディング。
全米最大のFX会社であるFXCMのアナリストガ執筆したFXトレードに関する専門書。キャシー・リーエン氏は、以前、JPモルガン・チェースに勤務しており、通貨取引全般への深い知識が書かれた良書。
取引コスト=スプレッドが安い。24時間取引など商品上の魅力から実際の取引に使える手法やヒントが書かれています。
FXから投資を始める初心者もベテラントレーダーも一読して欲しい。2007年に初版発行と少し古い本ながら内容は今でも通用する。初心者は他の入門書で学んでからの方がベター。
キャシー・リーエン氏のFXトレーディング
この本は以下の内容がバランス良く書かれている。細かいテクニカル分析やファンダメンタルズ分析ではなく、外国為替市場の特徴や通貨ごとの特徴。
金利差=スワップポイントを活かしたキャリー・トレード方法。短期・長期それぞれの為替相場の変動要因など【FXトレードの基礎】をマスターするための内容を実践的に執筆している。
内容が充実しているのは、1999年から実際にトレードを行った上でアナリストとしての活動をしていること。それが実戦で使える内容である理由。
第1章:外国為替市場の特徴
第2章:外為史上の重要イベント
第3章:為替の長期的な変動要因
第4章:為替の短期的な変動要因
第5章:各通貨ペアにとって最適な取引タイム
第6章:通貨間の相関性とその利用法
第7章:相場環境に応じた取引パラメータ
第8章:テクニカル戦略
第9章:ファンダメンタル戦略
第10章:主要通貨の要点と特徴
投資に関するテクニカル分析・ファンダメンタル分析の専門書は株式の本が多く、FX専業の本は少なめ。
ただし、日本において、FX本は玉石混交で百冊はあると思います。そのため、本気で稼ぎたい人向けの良書を選びにくい。この本は、初級~中級レベルのトレーダーに最適です。特に経験の浅いトレーダーはアジア通貨危機やユーロ発足といった過去の重要イベントを知っておくことも大切。少し発行タイミングが古いため、為替相場の変動要因など、現在と違う面があることはご注意くださいね。ユーロ・日本・米国とも状況はかなり変化。
また、為替市場は株式市場と違い出来高を発表しません。その分、需給バランスとして生じる資金フローと貿易フローについて理解を深めておくこと。キャシー・リーエン氏は銀行の手口も知って本書を書いています。
下記の戦術などはトレードで利益をあげたい方におすすめの方法
- 切りのいい数字での相場反転を狙うダブルゼロでの逆張り
- 移動平均線でのパーフェクトオーダー
- キャリー・トレードの活用方法
- 金利差戦略
- 通貨間の相関性
FXCMは業界の老舗の一社であり世界最大規模の会社。
1万通貨取引・手数料無料で取引コストはスプレッドのみという低価格を武器にシェアを拡大。FXオンライントレーディングを世界中に広めることに成功し、現在では世界のリテールFX業界で最も影響力の強い会社。
FXCMを率いるドリュー・ニブ氏自身、トレーダーに向けて【本書を読めばトレードで支払う授業料を節約できる】と推薦の言葉を贈っている。始める前に一読、経験を積んでから再読するとより内容への理解が深まると思います。
ぜひ、お読みください。